フラウディアの地獄は続く――
「フラウディアよ、これを飲むといい、調子が良くなるらしいぞ」
ある日、ネストレールから薬を渡された。
隣には研究所員が同席しており、彼女に向って頷いていた。
飲まなければダメってことか――彼女はそう思いながら薬を飲んだ――
「失礼いたします! ネストレール様、お呼びでしょうか!」
以前と同じような居室にさる男性兵士が呼び出されると、そこにはフラウディアが――
「いいえ、ここにいるのはアタシだけよぉん♪
そんなことよりもアナタ、このアタシと一緒にイイコトしたくないかしらぁん?」
フラウディアは可愛げなポーズで男を誘いながら迫ってきた。
「えっ、あなたは一体!? いいことって、一体何を――」
「ウフフっ、イイコトはイイコトよ♥ 知ってるくせに、このヘンタイが!」
男は彼女の妖術に包まれるとたちまち虜となり、そして――
「恐るべしだな、まさに魔女フラウディアそのものだな」
「はい、今回はブースターの効力を即効で引き出すように調整してあります。
身体に負荷こそかかりますが、まあ、それはそれでまたその時に考えるとしましょう」
フラウディアたちのいる部屋のモニタの音量を消し、2人は話をしていた。
「だが、それにしても――今のはまさに見ものだったな」
「はい、2人の距離がそれなりに離れていたにもかからわず、
男のほうからフラウディア様に誘われるような感じで接近していきましたね。
となると、彼女の妖術は我々にも危害が及ぶ危険な技ということになります、
いかがいたしましょうか――」
それに対し、ネストレールはムチをちらつかせながら言った、フラウディアの”トラウマのムチ”である。
「これを握っている限り、あの女は儂に手も足も出せんよ。そうである限り、あの魔女は儂の言いなりだ。
つまり、あの魔女の下僕はこの儂の下僕でもあるということだな! フハハハハハハハハ!」
ネストレールは上機嫌だった。
とまあ、そんなこんなでフラウディアの身体は犯され続けるが、
薬の効果が効いているうちはアゲハ蝶と化し、すべての男を虜にする魔女として君臨する。
だが、その一方で、彼女の本性は身も心もボロボロになっていき、枕を濡らさない日はなかった。
そして――
「ウフフっ、ロシュム様、お待たせ致しておりましたわ♥」
とうとうゴレイアスに彼女が投入されたのである。
フラウディアはロシュムのベッドの上に、毎度お馴染みのエロいセーラー服姿で色っぽく鎮座していた。
「おおっ、お前がフラウディアか、話は聞いておる。
この間、グライムのやつが儂を裏切ったからな、その件の穴埋めだな!?」
グライムの失態、それは、ゴレイアスからの兵器の不正流出事件である。
これ自身はディスタード側で画策していたことなのだが、ロシュムにそれがバレると、
グライムは同盟国であるゴレイアスに対する裏切りだということでロシュムからは徹底的に糾弾され、
ディスタードからは職務を追われると同時にゴレイアス側に対する誠意ということで処刑された。
しかし、これまでディスタードへ不正流出していた分があるため、
その分はどうなっているのか問われたディスタード側、無論、ディスタードが裏で糸を引いていた件であるため、
”知りませんでした、ブツはどこにあるのか不明です”で押し通してしまっているわけだが、
それではもちろん、ゴレイアス側としては納得のいく話ではない。
そこで、ゴレイアスを落とし、力でものを言わせることも考えたのだが、
それでも、兵器大国ゴレイアスというだけのことはあり、
武力行使したところでディスタート側が疲弊するのも目に見えている。
そのため、今回はフラウディアの能力を使ってみようということで彼女に任が降りた。
この際、フラウディアはネストレールの孫娘ということで送り込まれたのである。
フラウディアは、いわばゴレイアス側の人質、ネストレールの孫娘を人質に取り、
今後は二度と同じ過ちを繰り返さないということで両者は話をつけることにしたのである。
「ほほう、これがネストレールの孫か! 確かに、話に聞いた通り、なかなかいい身体をしているなァ!」
ロシュムはフラウディアのその姿にデレデレだった。
というのも、フラウディアが着ているそのエロいセーラー服姿、まさにロシュムの好みそのものだったのだ。
そういうこともあってか、ロシュム配下の何人かの若い女性は、その姿を強制されていて、なんともひどい話である。
「うふふっ、本当に私って綺麗? イイ女?」
「おお、おお! すごくイイ女だなァ!」
フラウディアはそう言われると嬉しそうにしていた。
「なんだお前、そんなに嬉しいのか!? この俺のことが好きか!?」
フラウディアはほほを赤らめながら答えた。
「はい、私、あなたのことがとっても好きなの――」
「ウソだろ!? こんなジジィのことが好きなのか!?」
「ええ、本当はイヤだったんだけど、努力して、あなたに気に入られるような女になったのよ――」
するとロシュム、後ろを振り向いた彼女の背中を、
セーラー服をめくって確かめると、そこには痛々しいムチによる傷の跡が――
それを見ながらロシュムは息をのんだ、まさかネストレールのやつ、ここまでやるとは――
そして、フラウディアは前に向き直り、笑顔で話を続けた。
「うふふっ、これが私の、ロシュム様に捧げる忠誠の証ですわ。
さあロシュム様、この私を、あなたの下僕として、お好きなようにしてくださいませ。
そして、この私を、あなた好みの女へと変えてくださいませ――」
すると、ヘンタイロシュムは完全にその気になり、フラウディアにとある命令を下した。