リファリウスは差し出されたプリシラの綺麗な御御脚ならぬ女神脚に対し……
それと同時にいつもの変装を行うかの如く、そのビジュアルは変化していった……確かに姿はあのレムレスだった。
茶色だった髪の色は、あの黄味がかったライトピンクのカラーに、
主である女神プリシラ様と同じ髪色にすることで忠誠の証を改めて表現していたのだ――
「そんなまさか――レムレスとリファリウスは同じやつ?」
アーシェリスは驚いていた。
「リファリウス? 誰それ? ねぇ、レ・ム・レ・ス♥」
レムレスは女神プリシラ様の綺麗な女神脚に夢中だった――
「麗しき女神プリシラ様――私は今まで、今までこの時を末永くお待ちいたしておりました――」
そう、リファリウスはプリシラの下僕――ここに来たときからずっとプリシラに下心を操作されており、
彼女の姿を鼻の下を伸ばしながら悦に浸っていたのである。
するとプリシラは自らの服装を操作し、スカート丈をさらに少しだけ短くした。
胸元などもさらに強調すると、その危険な容姿でレムレスを悩殺するようなしぐさで話し始めた……
プリシラの甘い誘惑の色香りが漂う――
「やっぱりレムレスって最高♥ あなたのためだけにトクベツな服に着替えてあげたの♥」
しかし悲しいかな、それにはレムレスだけでなくほかの男たち――
エダルニアの兵士は当然だがティレックスらも少し興奮してしまった、抗えぬ男のサガ……。
アーシェリスとフェリオースについては完全に見惚れており、
シャディアスに至っては完全に心が躍っており、レムレスのことを羨ましそうにしていた。
無論、イールアーズは既にログアウト中……
「ほぉらぁ♥ もっと欲しいのなら正直にもっと欲しいって言いなさいよ、レ・ム・レ・ス♥」
「欲しい……麗しき女神プリシラ様が欲しい……もっと欲しい……」
レムレスは顔を上げた! 彼女の女神脚に夢中になっていたレムレスが顔を上げるということは、
その視線は例の”ドリーム・ワールド”と呼ばれる領域を――
「いやぁん♥ レムレスのエッチ♥」
レムレスはものすごく嬉しそうで、それはそれはもう元がリファリウスとは思えないぐらい興奮していた――
「フヘヘ! プリシラ様! 麗しき女神プリシラ様!
この世で最も美しくて麗しくて最高にセクシーで魅惑のパーフェクト・ボディな女神プリシラ様ァ!」
するとレムレスはあろうことか、そのままプリシラを――リファリウスめ貴様……いや、レムレスか――
「あぁん♥ いやだわレムレスってば♥ こんなところで♥
でも素敵なレムレスにはトクベツに気が済むまでたぁっぷりとイイコトさせてア・ゲ・ル♥」
な、なんと! そんなことを! レムレスめ! なんて羨ましいことを! いや、じゃなくって――
「リファリウスっ――お前、そんなヤツじゃなかったはず――」
ティレックスは力なくそう訴えるとプリシラは――
「ん、そういえば何見てんのよ、レムレスが私で楽しんでいる光景にそんなに興味があるワケ?
それとも私がオンナになる瞬間が見たいワケ?
とにかく、レムレスのお楽しみタイムの間に女神プリシラ様に鞍替えするための猶予期間を与えてあげるからありがたいと思いなさいな――」
と言いつつ、下僕たちに対して”女神の指”一本で命令した、すると――
「はい! 麗しき女神プリシラ様! すべては麗しき女神プリシラ様の意のままに!
この世で最も美しくて麗しくて最高にセクシーで魅惑のパーフェクト・ボディな女神プリシラ様の意のままに!」
エダルニア兵よりも先にレムレスが反応し、彼らに襲い掛かった。
言うまでもないが、この技の前に成す術なく散った彼らはそのまま捕縛され、投獄された。
「おっ、俺は鞍替えしたい! 今すぐ麗しき女神プリシラ様の下僕になりたいです!」
と、シャディアスは叫ぶがレムレスに抑えられていた。
「さあ私と一緒に踊りましょ♥ うっふぅん♥」
リファリウスもとい、レムレスは完全にあのプリシラに支配され、
頭の中は彼女の色香と共に踊りあかしていた……これが悩殺というやつか。
そのレムレスは一団を地下牢に閉じ込めていた。
「リファリウス!」
ティレックスはリファリウスであるはずのレムレスにそう呼びかけた、しかし――
「なんて哀れなんだ、まさかプリシラ様よりあの素晴らしい香を与えられないなんて……。
でも……この世で最も美しくて麗しくて最高にセクシーで魅惑のパーフェクト・ボディな女神プリシラ様はやはり素晴らしい――
流石はこの世で最も美しくて麗しくて最高にセクシーで魅惑のパーフェクト・ボディな女神プリシラ様――
こうしてお前たちを殺さず、自ら鞍替えする期間を与えてくださるとはなんて慈悲深いんだろう。」
調子は若干リファリウスのそれを継承しているようだった。それに対してイールアーズが言った。
「ふざけたこと言ってじゃねえ! いいからさっさとここから出せよ! テメェ、今更になって何で俺たちを裏切るんだ!」
お前だって一時的にプリシラの毒香にやられていただろという突っ込みはともかく、
それよりも、話題から取り残されているところについては相変わらずである。
「なんといってもあの御方は言葉では説明が不可能な美しさを持っていると言ってもいい。
この世の美という美の頂点に君臨し、その美貌であらゆるを虜とし、美神として存在を許された唯一の御方。
お前たちにもあの素晴らしさをほんの少しでも分けてやりたかったんだけど――
でも、残念なことにお前たちはあの御方のお眼鏡にかなうことはなかったっというわけだ。
ということは残念だけど、お前たちはあの御方の素晴らしさを知ることはできないということ――諦めるんだね。」
それは残念なのだろうか、よくわからなかったがシャディアスにとってはどうやら残念だったらしい。
「俺! どうせ死ぬのならプリシラ様のために生きるから! なんでもするから!」
すると――
「そこで興奮している男、お前だお前。
この世で最も美しくて麗しくて最高にセクシーで魅惑のパーフェクト・ボディな女神プリシラ様より伝言を預かっている、
”あんただけは絶対に要らない”だそうだ。」
シャディアスはショックを受けた! もはや人生に絶望したと言わんばかりにがっかりしていた。
「ククク……以上だ――女神プリシラ様……
この世で最も美しくて麗しくて最高にセクシーで魅惑のパーフェクト・ボディな女神プリシラ様が呼んでおられる――
この世で最も美しくて麗しくて最高にセクシーで魅惑のパーフェクト・ボディな女神プリシラ様……今参ります――
私は……この世で最も美しくて麗しくて最高にセクシーで魅惑のパーフェクト・ボディな女神プリシラ様の……
この世で一番美しくて麗しくて最高にセクシーで美味しい美味しい魅惑のパーフェクト・ボディが欲しい――」
レムレスはその後ずっと何やらブツブツと言っていた。
とにかくレムレスはこの世で最も美しくて麗しくて最高にセクシーで魅惑のパーフェクト・ボディな女神プリシラ様が欲しくて欲しくてたまらないような感じだった。
そしてレムレスは去った、もはやあいつはリファリウスではなくなっていた。