ディスタード本土軍との戦後処理が収まりつつある中、
フロレンティーナはガレアの談話室にて、レイビスと共にとある人物と話をしていた。
それは、フロレンティーナの母であるカリュア、ヘルメイズ軍に従事しているその人であった。
「お母さん、ティレフ・ガーデンはどうだった?」
カリュアは答えた。
「ええ、いいところだったわね。ただ――ちょっと寒かったわ」
フロレンティーナは嬉しそうに言った。
「そっか、ティレフ・ガーデンって確かにそういうところだったわね。でも、お母さんが無事でよかった!」
カリュアも嬉しそうだった。
「そうね、でもその笑顔――あなたもフラウディアちゃんもあんまりディスタード本土軍のエリートって感じの性格をしていないからちょっと安心したわ――」
フロレンティーナは答えた。
「そうね、多分、そういうのにはもともと向いていないのかもしれないわね」
さらに話は続く。
「それにしてもあなた、私の知っている人にそっくりね!」
レイビスはカリュアにそう言われた、知っている人にそっくり?
レイビスとフロレンティーナはそう訊くと、カリュアは言った。
「あなたたち、”百戦錬磨のフォディアス”って知ってる?」
2日後、リリアリスはフロレンティーナから話を訊いていた。
「それでフェライトと別れることにしたのね。」
フロレンティーナは嬉しそうに言った。
「ええ、でも、むしろ私にも家族というか身内がもっといるんだなって思うと、ちょっと嬉しかったわ」
リリアリスはそれに対し、考えながら言った。
「でも、身内って本当なの?」
フロレンティーナは事情を説明した。
「”百戦錬磨のフォディアス”は私のお母さんのお兄さんなんですって。
だから、私とレイビスは従姉弟同士ってことになりそうね」
フラウディアだけでなく、フロレンティーナにも血縁に偉大な人物がいることになるわけか――リリアリスはそう思った。
「別に従姉弟同士でも恋愛というか結婚して夫婦になる例もあるから別れなくたってって気もするけれども、
でも、そういう従姉弟ばかりというわけでもなし、むしろ兄弟姉妹のように感じる場合だってあるわけだから、それなら別れても仕方がないわけね。」
それについてリリアリスは意地が悪そうに話を続けた。
「とか何とか言っちゃって、あんたたち、結構仲良くやっているところを目撃するのは何故かしら?
あれってガレアから戻ってきた後の話よね? 本当はその気があるんじゃないかしら?」
そう言われたフロレンティーナは焦っていた。
「あ、あら、見てたの?」
「バッチリとね。」
フロレンティーナは観念した。
「ま、まあ、姉弟同士のスキンシップみたいなもんよ。
お互いに寂しがりな所があるから、そのせいよ!」
すると、リリアリスは意地悪そうに言った。
「そうよねぇ、弟だなんて――カワイイじゃないのよ♪」
それを言われると、フロレンティーナは嬉しそうだった。
「そうなのよ♪ イタヅラしたくなっちゃうのよねぇ♪ 私の悪い癖だわ♪」
「仲間! 私もそうなのよ♪ やっぱり年下のカワイイ男ってなると特別なものがあるわよね♪」
「そうそう♪ 言っとくけど、半分こだからね♪」
「ははーっ、お姉様ー、仰せのままにー♪
にしてもフェライトったら、こんなにセクシーで美人な親戚のおねゐさんを隠しているなんて、
イケナイ子ねぇ、ちょっとお仕置きが必要かしら♪」
「ウフフっ、ホント、どーしてあげようかしら♪」
フェライトの知らないところで波乱の予感が――
クラウディアスのとある客室にて、ティレックスとユーシェリアはそこで寝泊まりしていた。
「ふふっ、ティレックス♪」
ユーシェリアは上機嫌だった。
「なんだ? どうしたんだ?」
「別にー?」
ユーシェリアは可愛げにティレックスを翻弄していた。
「参ったな、あんなこと言わなければよかったかな――」
ティレックスは頭を掻いていた。
「なーに? なんか言ったー?」
しかし、そこは後には引こうとは考えなかったティレックスだった。
「いや、なんでもない。それより――疲れたな」
「だね、今日も大忙し、しばらくは忙しい日々が続きそうだね」
「まあ、ずっと戦い続けているよりはマシさ。というわけで、もう寝よう」
ティレックスはおもむろにベッドにもぐりこんで寝始めると、ユーシェリアが――
「ティレックスってば!」
ユーシェリアはちょっとムキになっていた。
「冗談。さてと、寝るか、ユーシィ」
「わーい、ティレックス♪」
2人はベッドで一緒に寝ることになった、
まあ、そこまでの関係なのかはともかく、2人はあれから結構真面目に付き合うことになったのである。