囚われしラミキュリアは気が付くと、どこかの建物の中にいた。
ここはどこだろうか? 気を失っていたようで視界がぼやけていた。
身体の自由が利かないようだ、どうやら十の字に磔にされている状況、
腕も脚も拷問器具の手枷足枷が嵌められており、それぞれ横柱となる板と手枷足枷の鎖つながっているようだ。
これは自分の今いる場所は薄暗い地下牢か何かだろう、なんとなくそう思った。
そして、正面の下のほうから声が聞こえてきた、誰? 私の名前を呼ぶのは?
「ラミキュリア! いい女は名前もいい名前なんだな! 気に入ったぜ!
スゲーいい身体しているじゃねーか! ええ!? おい! 何食ったらそんな身体になれるんだぁ!?
おかげさまでこっちはスゲー楽しめそうだから何の問題もないけどな! ぐへへへへへ――」
視界がはっきりとしてきたラミキュリア、下品な声に嫌気をさしていた。
しかも正面の下からということはスカートの中を……
「ほらほら、なんか言えよ! セクシーなラミキュリアちゃん!」
輩は長い棒みたいなもので彼女の身体をあちこちツンツンと強めに突っついてきた――
「あっ! ああっ!」
ラミキュリアが喘ぐ声を発すると、下品な野郎どもが盛り上がる声が聞こえてきた。
「いいぞいいぞ! もっとなんか言ってみろや!」
棒はさらに強めにラミキュリアの身体にグリグリとねじ込まれた――
「あぁっ! あぁん! いやぁん! やめてぇ!」
下品な野郎どもたちがものすごく喜んでいるようだ、これは間違いなく絶対に障りのある光景である。
しかし悲しいかな自分という存在の悲しい性、不覚にもラミキュリアはちょっとだけ嬉しかった。
特にアール将軍様にこんなことされた暁には――いやいやいや! そうじゃなくて!
そもそもアール将軍様がこんなことをするハズなんてないし!
とにかく、ラミキュリアとしては当然やっぱりやめてほしいのが本音である。
「お楽しみのところ申し訳ございません! 司令官がお呼びです!」
下品な野郎どもがラミキュリアで楽しんでいる中へ誰かが来てそう言った。
「ちっ、ちょうどいいところだってぇのに……
しゃあねぇな、お楽しみは後ってわけだ! 少しだけ待っていろよ、ラミキュリアちゃん!」
ラミキュリアはさらに憤慨した。気安く”ちゃん”付けしてほしくなかった。
自分はアール将軍様の女なのだからそんなに安っぽく扱ってほしくはないという感じである。
ラミキュリアを拉致した5人の男が去るとそこには男2人が残った。その男どもが話しかけてきた。
「しっかし、指揮官もなかなか極上品を連れてきたな」
「私は物じゃないわ、バカにしないで――」
「おおっ、こりゃ悪りぃ悪りぃ!」
ラミキュリアは男どもに対して憤慨していた。
「悪りぃ悪りぃって……あなたたちこそ品というのがないのかしら?」
「そんなものねぇな。んならお前はやっぱり育ちがいいのか?」
「そんなことないわよ、私だって泥の水をすすって生きてきた人間だもの、
あんたたちが苦労しているのもなんとなくわかるわ――」
こいつらは賊の類だ、間違いない――治安のよくないマウナの貧民街で吸った空気とあまり変わらないものを感じた、
荒んでいる……そういうのが空気で分かった。
それに対して男ども、手元にあるレバーを引き、ラミキュリアの足が地面につくまで下におろすと、ラミキュリアに向かって怒鳴った。
「はぁ? こんなキレイな御御足に育ちのいいおっ●いといい尻したセクシーな美人面の女が泥の水をすすってきてるわけねーだろーがよ!」
ラミキュリアはいやいやながら誉め言葉として受け取っておくことにした。
だが、それを言った男は――
「こっ……こいつはっ……! 見れば見るほどいい身体しているじゃねえか……!」
と、急にそわそわし始めると――
「ウガアアア! もう我慢できねえ! 指揮官には悪りぃがお先にいただくことにするぜ!」
と、ラミキュリアに近寄り、そしてラミキュリアを――
「俺ももう我慢できねえ! 悪りぃのはこの女だ! この女が俺らのことをそそのかしたからいけねぇんだ!
恨むんなら自分を恨むんだな! ゲヘヘヘヘヘ!」
もう一人の男もラミキュリアに近寄ると、ラミキュリアを――