「おのれ、小癪な……また破られることとなるとは……。
だが、我は甦る……いつか必ず……この封印を打ち破り、そしていつの日にか……!」
”邪悪なる者”はうごめいていた、闇の塊がもぞもぞと……
「それにしても、なんだここは――これが封印の空間とやらか……?」
”邪悪なる者”は当たりを確認していた、ここはどこなのだろうか、ただひたすら何もない白い空間が広がっているだけだった、
これがそのシルグランディアが開発したという封印のシステム――
「だがどうでもいい、こんなもの――いずれかは我の力で打ち破ってくれる――ククククク……」
だが――どこからともなくコツコツと鳴り響くハイヒールの音が聞こえてきた――
「ウフフッ、随分と執念深いわねぇん♥ 流石は”邪悪なる者”様様ってワケね♥」
目の前にはあの女が!
その女は赤の色を基調としたところどころに黒デザインの、まさに闇落ちした存在と言ってもいいような印象であり、
胸元はセクシーにはみ出ているオフショルダーの服装で、そして綺麗な脚も拝み放題という、極めて危険な見た目をしている。
「なんだ貴様……あのシルグランディア女に通ずるただのアバズレビッチではないか。
そうか、そう言えば貴様が我のことを封じに来たのだったな。
それに――なるほど、封印を破られまいと貴様自ら抑えに来たというわけか。
また随分な趣向のようだが――残念だが貴様の思い通りにはいくまい……」
”邪悪なる者”はそう得意げに言うが、女は答えた。
「ウフフッ、ぜーんぶハズレ♥
確かにアタシはシルグランディア女に通ずるただのアバズレビッチだけど、
でももうアタシにはそのシルグランディア女の感覚なんてないのよ、
つまりアタシはガワだけシルグランディア女の形を成しているただのアバズレビッチってだけよぉん♥」
え、そうなのか!? しかし、それが一体何だというのだ……”邪悪なる者”は呆れているが――
「そうねぇ♥ せっかくだからイイものを見せてあげるわぁん♥」
すると、なんと! その真っ白だった空間がいきなり闇に覆われた!
そしてその空間は何とも禍々しい暗黒の雲に覆われると、
その空間には怪しく輝く赤い光……ピンクの光というべきか、そのような光が空間全体を覆った!
しかも何もなかったはずなのに、闇の宮殿にところどころにバラをはじめとする様々な花が咲き乱れた!
するとどうしたことだろうか、なんと、”邪悪なる者”の体が――
「ぐわぁっ! なっ、なんだこれは!? これはどうしたことかっ!?」
なんと、どういうわけかいきなり人間のような身体が構築されたではないか!
「ウフフッ♥ 肉体がなければ不便でしょう?
だからこのアタシ自らアンタのためにイイ身体を作り上げてあげたのよ♥
なかなかイイ男にできたわねぇ♥ ウフフフフッ♥」
ど、どうなっているんだこれは――”邪悪なる者”は怯えていた、だがしかし――
「……な……!? こっ、これは……!? 我は一体――」
彼女は答えた。
「ここはこのアタシ”女神エンプレス・アヴァリスティ様の園”って世界……
そしてこのアタシはこの世界の支配者”女神エンプレス・アヴァリスティ様”なのよぉん♥
ちゃあんと覚えなさいよね♥」
彼女はさらに続けた。
「そしてアンタはこの世界にいる以上、アンタは自らの精神の性別と同等の魂の器……
つまり身体を得ることを強要されんのよぉん♥ わかったかしら♥」
だが――この状態はどういうことなんだ、”邪悪なる者”は苦しんでいると――
「あらん♥ 忘れたのかしらん?
エンプレス・アヴァリスティの女を感じた男は発情するのよぉん♥」
な、なんと、まさか――”邪悪なる者”を誘惑!?
「うっふぅん♥ アンタが欲しいのは何かしらぁん♥
アンタの好みに合わせて出てきちゃったけど、アンタはこういうのがお好きなのねぇん♥」
彼女のスカート丈はとても短い……ミニスカート姿だ!
”邪悪なる者”の目の前にはまさに抗えぬ絶景が繰り出す煽情的な動作と放出される色香が……
「でも我慢する必要なんてないわ。
そもそもアタシはアンタがこの世界から出ていくことを阻止しに来たわけじゃないの、だって――
アタシたただ男とイイコトしにきただけなのよぉん♥」
な、何だって!?
「その様子じゃあ今すぐでもこのアタシが欲しくてたまらなそうな様子ねぇん♥
いいわぁん♥ ちょうどお腹がすいていたところなの♥
だ♥か♥ら♥ アンタもこのアタシでたぁっぷりと楽しみなさぁい♥
この……ドスケベのドヘンタイ野郎がぁ! ウフフフフッ♥ ウフフフフフフフフッ♥」
そしてそのまま――”邪悪なる者”は女神エンプレス・アヴァリスティ様に落ちてしまった……。
「ねぇあなた♥ あなたは何人子供が欲しい?
好きな数をおっしゃいな――この世界では私とあなたの2人しかいないのだから!
キャハハハハハハハ! キャハハハハハハハ!」