もはやアヴァリスの野望に対して閉口するしかない2人だが、フレアは話をした。
「”邪悪なる者”に加担しないといけないのか?」
「だってぇ♥ ”邪悪なる者”のオカゲでアタシがこーなったんだからねぇん♥ 違うかしらぁん?」
フレアは考えた。
「そうかもしれないけどな、だが――私は反対だな、何故なら――」
といいつつ、フレアは改まっていた。
「そう、何故ならその”邪悪なる者”のオカゲっていうのが気に入らないからな。
どうせならヤツの力に頼らずとも自分の力だけで自分の王国を……いや、世界を作り出してみたいものだな。
違うか? それとも……お前は自信がないのか?」
そう言われると……アヴァリスは悩んでいた、意外と効果あり?
「ぐっ……そう言われると思うところがあるわねぇ……。
確かにアタシは生まれてこの方、男と戯れることを生きがいにしてきたわけよ、
”邪悪なる者”のオカゲでね。
だからもちろん、これからもそうするつもり……だけど、言われてみれば確かに、なんで”邪悪なる者”のオカゲである必要があんのよ?
前提として”邪悪なる者”のオカゲでこーなってるわけだし、××××さえできれば別になんだっていいからまったく疑いもしなかったけど、
よくよく考えたらこのアタシの美貌と魅力を考えりゃわざわざあんなのが必要になる理由ってどこにもねぇよな!?
そもそもあいつ、確かに男は男かも知んないけどさ、
このアタシと戯れられるナリをしてねえじゃねえか? だいたい、××××ついてねえだろ? ほぼ精神の塊みたいな物体なんだしな!」
××××とか××××とか言うな。
「よーし、わかった!
結論:美しき麗しい魅惑の女王エンプレス・アヴァリス様を前にして”邪悪なる者”の存在は不要!
そういうことならこのアタシだっていくらでも協力してやるぜ! もちろん、男500年分ぐらいでな!」
えぇ……ディウラは悩んでいた、燃えていらっしゃるのは結構なことだが。
「ドミナントまで行ったのか? あそこは多種族国家だぞ? いろんな種類の刺激が味わえるのではないのか?」
フレアは調子に乗って言いだすし……。
「あらぁ♥ このアタシとしたことが忘れてたわぁん♥
そーいえばまだまだ試していない男がたぁっくさんいるじゃなぁい♥
それに……いろんな種類の男がいるだなぁんて♥
それはそれで何とも魅力的なお話ねぇ♥
それなら男500年とは言わず、5,000年はくだらないわねぇ♥
さらにそいつらとの間に生み出した男も併せると……ウフフフフッ♥」
どうやら問題は解決したみたいだ。
だが――話がまとまり、その穴倉から出ようとした時――
「くっ、魔物がこんなところにまで! 仕方がない、こうなったら――」
フレアは剣を構えた! さらにディウラも構えるが――
「ウフフフフッ♥ ここはアタシに任せなさぁい♥ さあさ、美しき麗しい魅惑の女王エンプレス・アヴァリス様のお通りよぉん♥
ほぉら♥ このアタシから特大のご褒美が欲しい変態はどこのどいつかしらぁん♥」
彼女は鞭を振るいつつ、再び誘惑魔法を振りかざすと、彼女の従順なる変態共がうじゃうじゃと沸き、そしてついには魔物を”蹂躙”し始めていた! なんて光景だ――
「フフッ♥ さぁさ、アンタたちだって本当は1秒でも早く”とっておき”と××××がしたいんでしょぉん♥
そうと決まったらさっさと自分の時代に帰んなさいな♥ このアタシの美貌で活路を開いてあげるわぁん♥
それと、先祖代々作ってきたシステムを壊しちゃったけど、アタシなりに作り直して改良しとくからそこは安心しときなさいな♥
ちなみにその記憶だけど、”邪悪なる者”に負けたシルグランディアの記憶だから、
そこからちょいと弄ってアタシがシステムを復元しやすいようにしてくれたら――すっごい嬉しいんだけどね♥」
何を企んでるのかわからんが、彼女の言う通りにすればいいのだろうか。
ということで未来から戻ってきた2人。
一体何だったのだろうか、途中まで彼女の男に守られながらも、
いつの間にか戻っていた2人は唖然としていた。
「なんだ? どうしたんだ?」
レオーネは訊いてきた……答えに悩む。
早速持ち帰った記憶結晶をエメローナに渡したディウラ。
アヴァリスが言っていたことをエメローナに伝えた。
「ふーん、まあ……時間が進んでいる分だけ彼女のほうが技術力では上ってことは間違いなさそうだし、
それなら彼女に託すのが正解って感じね。
いくら闇落ちしてるとはいえ、そこは同じモノづくりの女の根性を信じてあげようじゃないのよ、
わざわざ復旧しやすいようにって指定があるぐらいだしね。」
すると、エメローナはその結晶を――
「ラドリゲルス、手伝いなさいよ、アンタの力がないと未来世界の記憶を正しく読み取れないでしょ?」
彼女はそう言うと、彼は焦っていた、2人はそのままその結晶の記憶世界へと入っていった――。
「あの女を信じるか――だが、確かに私もあの女なら信じてもよいと思えた。
やっていることは一見邪悪だが、彼女の考え方は一本筋が通っている。
彼女の物差しで物事を測るとすれば、これが正解なのだろう」
フレアは例え親友がどのような状態であっても全面的に信じることにしたのであった。