だんだん闇が濃くなってゆく……”邪悪なる者”に近づいているということだろう。
とにかく、”裏のクロノリア”があるあたりまで西へ西へと進む彼らだが、1時間ほどでたどり着きそうだ。
そうそう、闇の世界と言っても基礎となっているのは表世界そのものなので地理的なものもだいたい同じなのだが、
そちらの世界よりも圧倒的に距離感が短くなっている点が異なっている、
つまり、クロノリアは入口のあるアーカネルの西にあるので西に進むということである。
ちなみに、闇の世界の出入り口も表世界とだいたい同じ場所、
アーカネルから突入しているのでこちら側も裏アーカネルが出入り口である。
そして、あの建物のあった場所は”ネシェラ=エンプレス・アヴァリスティ”の町があった場所にある。
この大陸の西には海をはさんでクロノリアがある、グローナシアのころとは変わらない配置関係である。
つまり、闇の海を挟んでクロノリアに行かなければならないわけだが――
「ネシェラ様――なんて素晴らしいお方なのだ――」
と、闇の眷属たちがなんと、橋を作っていたのだ!
「あらん♪ もしかして、アタシのため?」
「もちろんですとも、ネシェラ様――是非、私めにもご褒美を……」
「私も欲しい……この世で最高の幸せを――」
すると、ネシェラはもちろん――
「やれやれだ、また足止めか。
おい、クローザル……お前の女はああいう女なんだ、なんか言ってやりな」
バルファースは呆れ気味に言うと、クローザルは――
「ああっ! ネシェラァ! やはりあなたは素晴らしい存在だァ!
すべての男たちに分け隔てなく幸せを与えるまさに女神!
私もまたキミに幸せにしてもらいたい!」
無茶苦茶感動しており、さらに自らをもネシェラの元へ――
「やれやれ、完全に彼女の虜だな――エンプレス・アヴァリスティゆえの特性か、恐ろしいものだ」
レオーネはそう言った。
無論、言うまでもないが、この手の会話についてはザードは頭グルグル中であり、ディウラは彼を優しく抱いている。
「いい加減、ザードクンがいるんだからそういう会話はできるだけ控えてほしいなぁ――」
だが、カイルは――
「えっちぃカイルは呑まれてみたいんだもんね!」
メロリーナはそう言うとカイルは悩んでいた。
「クソッ……俺、やっぱりえっちなのか――」
「うん♪ えっちだよ♪ だから終わったら私が何とかしてあげるね♥」
そっちはそっちでさらにたまらん――メロリーナの誘惑にカイルは参っていた。
対岸側にも建物があり、ネシェラはその中でヤっていた。
エンプレス・アヴァリスティから生まれるおとこ……いや、エモノもまた早く成人するらしいが、
女児に比べると圧倒的に短い期間で大きくなるのだという。
しかし、寿命についてはむしろ短く、最長でも20年ほどしか生きないらしい、平均5年程度らしいが。
そう、エンプレス・アヴァリスティが子供を産むのは子孫繁栄のためではなく、
自分が××××するための男を自ら作り出すためでしかないのである。
そのせいか、今回はその場で2週間も待たされていた……
あの建物の中から男が無尽蔵に出てくるのである……
「ああんもう♥ 最っ高♥ 闇って本当に素晴らしいわ♥
もう、こんなんがずーっとできるんだったらなんでもするわ♥
だからお願い♥ 誰かこのアタシを破壊して♥」
すると、なんと男たちが一度にネシェラを――
「ネシェラ! ったく! あのアバズレビッチが!」
フレアはキレた。
「お、俺も巻き込まれたかったけど――」
カイルはそう思っているが、メロリーナを前にして心のブレーキが歯止めをかけていた。
「羨ましいというか、ますますエメローナのことが心配になってきたな――」
バルファースは頭を抱えていた。
だが――不思議と闇の世界に慣れてきたカイルたち、それとは逆に――
「ネシェラの加護とやらの効果が薄れてきているようだが――」
フレアはそう言うとディウラは答えた。
「ええ、なんだかそうみたい。
だからもしかして――彼女なりに私らのことを心配して、闇の世界に順応させてくれているんじゃないかしら?」
フレアは全力で否定した。
「あのアバズレビッチはただ××××がしたいだけだ。
そのためだったら何でもする女――それが彼女という存在だ」
だよね――ディウラは冷や汗をかいていた。パティもまた深く悩んでいた。
「なんかもう――シルグランディアお姉様じゃないよね――。
お願いだから、彼女が何とか元に戻りますように!」
マジだぞ。