ドラゴン・スレイヤー ~新たなる未来~ 第6章 第149節

第6章 暗い陰謀

第149節 精霊界の実態

 一方で、カイルたちは南にある丘の上から当たりを見渡していた。
「見ろよ、ここよりもあの城のほうが大きいみたいだな」
 バルファースはアトローナにある城を指さしてそう言った、本当にデカイ城なんだな。
「フレア、どうだ? 確かにこの時代のエターニスに入れるような気配はなさそうだな――」
 レオーネは訊くとフレアは頷いた。
「確かにネシェラの言う通り、東のほうは邪悪なフィールドが張られているようだ、 精霊を封じているのか、それとも進入を阻むためのものなのか――」
「でも、精神世界であって別の世界なんだろ? それなのに効果あるのか?」
 カイルは訊くとクローザルが言った。
「それを言ったら我々の世界だって精神世界の一部ですよ。 ただし、我々の世界と精霊界とでは次元が異なるのでゲートを介さなければ行き来することはかないませんがね」
 え、そうなのか!? カイルは驚いていた。
「そもそもこの世界は精神世界の上に成り立っているからな。 精神世界というものは目に見えない世界、この世界に並行して存在している世界なのだ。 そして、その上に存在しているのが精霊界と物理世界……つまりはこっちの世界ということだ。 そして精霊界と物理世界は表裏一体、物理世界が表の世界なら精霊界はそれを管理する裏の世界ということだ。」
 ま、マジか……。ということは? つまり――
「つまり、例えばシュリウスに精霊界へのゲートを作れば精霊界に行けるのか?」
 カイルはそう訊くとフレアは答えた。
「もちろんだ。 ただし、肝心なのは世界を管理する側である精霊界側から開けなければならないってことだな」
 しかも距離の概念が異なるゆえにエターニスから精霊界から進んでどのあたりまで行けばシュリウスなのか―― そう考えると、実現が如何に難しいかわかるというものである。
「な、なるほど――それは確かに難しそうだな……」
 それに対してフレアはヤバイことを言った。
「ちなみにだが、”ユグドラ”があるあたりは物理世界で言うと、 まさにエターニスの中央当たりにある”物理世界のユグドラ”こと、”エルフェイルの木”がある場所に相当する」
 え、それって……物理世界のゲートからかなり近いんじゃあ? ということは――
「ユグドラって相当遠くに見えたんだけど!? ということはつまり――」
 物理世界での1歩は精霊界での半歩にも満たない――とかそんなレベルの話じゃねえ!  言ってしまえば精霊界での1万歩が物理世界での半歩とかそんなレベルだ! カイルは冷や汗をかいていた。
「やれやれ、流石に精霊界の隅から隅まで行くことだけはやめておいたほうがよさそうだな」
 バルファースは悩んでいた、そうだやめておけ。
「まさにネシェラの言う通り、この世界は精霊界ごと封じられているということだな」
 フレアは悩んでいた。

 そして……丘を下りてくると、そこにはゲートがあった。
「俺たちはここからやってきたんだよな? ということは――」
 カイルはそう言うと――
「アーカネルに”パンドラ・ボックス”を安置しているって話だったな」
 バルファースはそう言った、すると――
「おやおや、みなさんお揃いで! どうかされましたか?」
 お城の兵士のような風貌の男たちと出くわした、女王様の衛兵なのだろう。
「この世界の地理を確認していたんですよ。みなさんこそ、どうしたんですか?」
 クローザルはそう言うと衛兵は答えた。
「そうでしたか。 私共はただの見回りですよ、”パンドラ・ボックス”もありますしね」
 なるほど。
「みなさん、この辺りからやってきたのでしょう?  どうやってきたのかはわかりませんが、魔物に襲われないように気を付けてくださいね!」
 この辺りって……そこにゲートがあるのだが、この世界の住人には見えないのか。 ただ、そう言えばまだ魔物と遭遇していないな―― そうか、衛兵たちがこの辺りまで巡回しているからなのか、一行は納得した。

 そして、一行はお城へと戻ってくると――
「おかえりなさいませ、ご主人様♥」
 パティとメロリーナの2人がカワイイメイド服姿をしていた。 2人ともミニスカートの可愛らしいもので、言うまでもないがメロリーナのスカート丈は当然メロリーナサイズである。 そんなメロリーナにカイルは鼻の下を伸ばして無茶苦茶喜んでいた。
「いやぁん♪ もう♪ ご主人様のエッチ♥」
 メロリーナは嬉しそうに言った、それほどでもぉ♪ ……カイルはさらに嬉しそうだ。ま、そんなノロケはほっといて。
「カワイイメイドさんたちねぇ!  古い価値観を持ったバンナゲートの人からすればメイドなんて言ったら下女の類として認識されちゃうけど、 でも、世のアイドルたちのおかげでメイド服が可愛いファッションって認識が持たれて、 私もなんだか嬉しいわね!」
 ディウラは嬉しそうだった。
「確かにな、少し前だったら私もそういう価値観だったが―― ティアエンとして活動してからは私も認識を改めたぐらいだ」
 レオーネはそう言うと、メロリーナが嬉しそうに言った。
「そうそう! レオーネのメイド姿ってすっごく素敵なんですよ!  ねえ、着て見せて! ねえねえ!」
 そう言われてレオーネは照れていた。
「服だったらネシェラ姉様に聞けば出してくれるハズだから! ほら、2人も!」
 パティはディウラとフレアも誘った、ディウラはノリノリだがフレアは困惑していた。