ドラゴン・スレイヤー ~新たなる未来~ 第6章 第146節

第6章 暗い陰謀

第146節 未来へ

 ということで次の目的は決まった、それは未来と対峙することである。 そんなこと言われたって、具体的にどうするかが問題になるのだが――
「”邪悪なる者”がこの時代と未来とで邪念がつながっているのだ、 それを辿ればこちらから未来世界へと進むこともできよう――そういうことだな?」
 ラドリゲルスはそう訊くとクラーネアは答えた。
「そう言うことになるね。 ただ――それには万物の創造手の力が必要不可欠……言っている意味、わかるよね?」
 エメローナは頷いた。
「何を作ればいいの?」
 マジですか……。

 再び精霊界の中にて、エメローナは何やらゲートのようなものを作り上げていた。 そして、そのゲートの中央に先ほどクラーネアが取り上げていた”邪悪なる者の記憶”を設置した、 ローアの刻の記憶である。
「これ単体なら精霊界に置いといても害はないハズ、今後は精霊界で保管しておくといいよ」
 クラーネアは言うとエメローナは頷いた。
「ま、そうね。ということで早速展開するわね――」
 すると……彼女はゲートを展開した! 記憶の結晶が怪しく輝く!
「とりあえず、これでいつでも未来に行けるわけね。 ただし、私は展開しているゲートにあんたたちが入ろうとするところを維持しなければいけないからここでお留守番ね。」
 なんと、エメローナの出番はここで終了か……。
「ただ、帰り道は多分こっちじゃなくてクロノリアに飛ばされると思うから、 何かあったらそっちでよろしくね。」
 エメローナは言うとクラーネアは頷いた。
「なるほど、そういう仕組みね。 とりあえず、戻ってきたらクロノリアの町長に掛け合ってほしいね」

 未来に行って、いつこっちの時代に戻ってこれるのだろうか――。 3日後のこと、一行はその間自由行動をとっていると、再び精霊界に集まり決起していた。
「俺はいつでも準備OKだ!」
「私も!」
 カイルとメロリーナは力強く言った。
「まさかタイム・トラベルをすることになるとはな」
「そうね、やろうとしてもそうそうできない体験よね」
 バルファースとディウラは決意を新たにしていた。
「何があっても負けないぞ!」
「そうだね! その通りだね!」
 ザードとパティもまた決意していた。
「それほどまでに私を脅威と語るのなら――望み通りにしてやろう」
「私らの時代に手を付けたこと、後悔させてやろう――」
 フレアとレオーネは闘士を燃やしていた。
「そうですね、これが私の役目ですね!」
 クローザルも奮起していた。
 そして――エメローナは再びゲートを展開!
「”邪悪なる者”の邪念のせいで未来世界では何が起きてもおかしくないハズ!  くれぐれも気を付けて!」
 彼女はそう言うと、ゲートを大きく展開した!
「よし、行こう!」
 カイルがそう言うと、1人ずつそのゲートの中へと足を踏みしめていった――。

 そして――恐らく目的の場所へとたどり着いた一行。
「ここはどこだ?」
 カイルはそう訊いた、どうやら草原帯のど真ん中のようだ。 しかも”邪悪なる者”が巣食っている割りには普通に明るい世界―― それこそ、あのグローナシアに比べても心なしか明るい世界に見える――。
「まさか、精霊界!?」
 パティはそう言うが、ザードが答えた。
「違う……みたいだよ? ほら――」
 と、ザードが指さした先、それは海のようだった、さらに――
「見ろよ、ここは町か何かか?」
 バルファースはそう訊いた、そこには確かに町の建物のようなものがあるが――
「でも、草木で多い潰されていないですか? 廃墟って感じですが――」
 クローザルはそう言った、すると――
「そこはかつて、この時代”アーカネリアス”の中心地で”アーカネル”と呼ばれた町だったところよ。」
 と、なんと、その場にいきなり女性が現れた!
「なっ、まさか!?」
 フレアをはじめ、その女性の風貌にみんなが驚いていた。
「あなたがグローナシア時代から来たっていう連中ね。 話は先祖からすべて聞いているわ、そう――私はあんたたちの知るエメローナ=シルグランディアに連なる者―― ネシェラ=ヴァーティクスよ。」
 なんと!