事の真相を聞き出そうとカイルはエメルナに連れられ、
とある建物へとやってきた。
「ここは!?」
「さっさと入りなよ、一度出入りしているだろ? 何を今更――」
まさか、メロリンちゃんに連れられてこの建物に!? カイルは焦っていた。
「ま、男がメロリンちゃんの術中にはまっちまっている以上はそんな記憶も飛んじまっているか、無理もない――」
え!? どういうこと!?
「いいから、いい加減にさっさと入んなよ。
私も行かなきゃならないんだ、こいつを持ってな――」
と、カイルが持っていたはずの”水鏡の破片”が彼女の手の中に!
「なっ!? いつの間に!?」
「盗賊やってた女相手にスキを見せるんじゃまだまだ半人前だねアンタ。
とにかく、私の任務はこいつを持ち帰ること、あんたをオデアスの家に置いたのもすべてそのためさ、
メロリアから聞いてるだろ?」
なんてこった、最初から完全にこの人たちに利用されていたというのか!?
「それでもんくがあるんなら私やメロリンちゃんに言わないでプロデューサーの”大御所様”に言ってほしいもんだね」
大御所様!? おいおいおい、まさか――
「今更何言ってんだい――ま、真相は全部当人を前にして確かめてみるんだね」
カイルは言われた通り、建物に入るとそのまま階段を下りて地下へ。
しばらく長い廊下をわたると登り階段があり、その先には――
「なんだ!? 周りの雰囲気が変わったぞ!?」
天井にはシャンデリアが!
しかし、それにしては周りはそんなに豪華な雰囲気はなかった。
「まさか、豪邸というか、お屋敷!?」
だが、エメルナはただ「ついてきな」としか言わなかった。
とある部屋に入ると、そこには――
「あ! エメルナ! カイルもお帰りー♪」
メロリンちゃんが待っていた、いつも通りの可愛げな恰好で……。
「め、メロリンちゃん、一体どういうこと……?」
すると、エメルナはテーブルの上に”水鏡の破片”を置いた。
だが、そのテーブルの上にはドラゴン・スレイヤーが、
他にも自分から取り上げたアーティファクトがずらっと並んで――
「あははっ! ミッション・コンプリートだね! さっすがエメルナ!」
「ああ、あそこの半人前ハンターがだらしないからね、
だから最後はいいとこどりしたみたいで申し訳ないけど、御覧の通りさ」
エメルナは得意げに答えた。
「じゃなくて! これは一体どういうことなんだ!
メロリンちゃん! エメルナさん! 何を企んでいるんだ!?」
カイルは訴えているとエメルナは呆れたような様子で言った。
「だそうだ、そろそろ本当のことを言ってあげたらどうよ?」
するとメロリンちゃんが答えた。
「そうね! ごめんねカイル、あなたのこと利用しちゃって!
でも、それはお姉様の指示だから!」
プロデューサーのお姉様、つまりシェルベリア家の”大御所様”の指示ということ――
「その前に、改めて自己紹介しておかないとね! ねえ、みんな!」
すると、その部屋にミリエラともう一人の女性が――
いや、この女性、あの時に見たティアエンメンバーの等身大パネルにあった女性にそっくり、ということは――
「私の名前はメロリア=シェルベリアよ!」
なんだって!?
「私の名前はエメルナ=メドフェルナ……旧姓シェルベリアだ」
えぇっ!?
「私はミリエラ=シェルベリアです!」
う、うそ……
「私はレオーネ=シェルベリアと言う」
えぇ……カイルは頭を抱えていた、まさかのシェルベリアの手の者――
「そう、つまりあんたはそもそもシェルベリアの者に利用されていたってわけね。」
と、その部屋の奥から何やら女性の声が、なんだか妙に聞き覚えがあるような――
「そして、奥にいらっしゃるのが大御所様のお姉様です!」
と、メロリアが言うと、その大御所様は姿を現した――
「な!? なんだってー!?」
カイルはそいつの存在に驚いていた、なんとそいつは――
「ああもう! さっきから叫んでばっかりでうるさいわねアンタ! いい加減静かにしろ! しばいたろか!」
なんと彼女はまさかのエメローナだった!
「ど、どゆこと……!?」
カイルは涙目になっていた。
「どゆことって……見ての通りに決まってんでしょ!」
頼む、説明求む……。