「カ・イ・ル♥」
その日の朝、カイルの目の前にはとびっきりの絶景が飛び込んできた!
な、なんと、自らの下半身の上にメロリンちゃんが座っているではないか!
いつものようにピンクのマイクロなミニスカートから伸びている2本の綺麗な足、大股を広げて自分の上に……
上半身はいわゆるチューブトップと呼ばれる胸だけを抑えている服装、
肩を出しへそを出し、そして大きなおっ○いによる綺麗な谷間まで拝むことができ……
そんなスタイル抜群でセクシーで美人でかわいいメロリンちゃんが自分を誘惑している……
「ねぇカイル……オ・ネ・ガ・イ♥」
ふぁい! カイルはメロリンちゃんの虜である……。
俺、どこで寝ていたのだろうか……だが、そんなことはどうでもよかったカイル。
とにかく楽園そのものと言わしめる至高の存在メロリンちゃんに言われた通りにことを運んでいたカイルだった、
メロリンちゃんのためだったら……
「おや? なんでしょう?」
そこはこの町の兵士団を取りまとめているという名士の家、
出てきたのはなんともえらい立場のような感じの男だった。
「え、えっと、”カサドラ”ですが――」
カイルはメロリンちゃんに言われた通りにそう伝えると、相手は――
「ああ、あなたがそうでしたか。
わかりました、それではこちらへとどうぞ――」
と、カイルはそいつに促されたままその建物へと入っていった。
そして――カイルはさらに建物の奥へと入っていった。
「えっと、カサドラさん――名前は何と言いましたかな?」
「俺ですか? カイルです――」
「なるほど、カイルさんというのですね」
”カサドラ”は合言葉である。
しかるべき場所から派遣される際に合言葉を示し合わせておくことで当人であることの保障になるということである。
問題はその人がどういう人なのかが問題ではあるが。そして、カイルが派遣された場所というのは――
「これがその”水鏡の破片”と呼ばれる代物……すなわち”アーティファクト”です!」
なんと、まさかのアーティファクトが目の前に!
その物体は飾り皿のごとく立てかけられており、”破片”という通り何かのかけらのような感じだった。
「これをお守りいただければと思っているのです。
期限はとりあえず1週間、是非、お守りください!」
こうして、仕事を請け負うことになったカイル。
そして、その日の終わりにカイルは先ほどのお偉いさん……アデラスに呼び出されると話をした。
「いかがですかな? とりあえず、何事もなかったようで何よりですな!」
それに対し、カイルは話を訊いた。
「あの、ところで……どうしてアーティファクトの警護を? これまでやってなかったのでしょうか?」
アデラスは腕を組んで答えた。
「いえいえ、そういうわけでは。
ただ――上の命令で厳重な警備をせよとお達しが来まして――」
これまた急な話だな、カイルはそう思った。
「何かあったのでしょうか?」
すると、アデラスはカイルに歩み寄って話をした。
「これは想像ですが、おそらく、シェルベリア家が原因でしょうね――」
どういうことだろうか、アデラスにさらに訊いた。
「それがどうもつい最近になっていくつかのアーティファクトを手に入れたということなのだそうです。
そんなものをいきなりいくつも入手するだなんてにわかには信じがたいのですが、
どうやらそれ自身を”主様”が直に確認されたようでして、危機感を抱いているのです――」
主様? 危機感? するとアデラスはさらに踏み込んで話をした。
「ええ、あの家には気を付けたほうがよろしいですよ、
如何なるものをもあの手この手で成し遂げていると聞きます、
それこそ人に言えないようなことも……黒い噂もたっているほどですしね――」
大成しているからにはその裏では……割とよくある話だな。
「ですので、それによって万が一このアーティファクトがシェルベリアの手の者に襲われでもしたらと思うと――」
それで警備を厳重にせよというわけか、カイルは納得した。
「さて、本日はここまでにしておきますか。
少々お待ちください、今ほど案内役を呼びつけましたので――」
するとそこへ――
「アデラス様、お呼びでございますか?」
そこに女性が1人、服装からしておそらくメイドさんなのだろう。
だが――カイルの思うメイドさんにしては妙にスカート丈が短すぎるような……
「おっと、早かったようですね。
さてカイルさん、彼女に部屋を用意させましたので後は彼女の言う通りにしてください。
それでは、頼みましたよ?」
アデラスはその場を去っていった。