その日は再び彼女とのデート気分でことが動いていた。
例によってその際もまた例の戦闘服……スカート丈はもう見えるんじゃないかってぐらいの短い丈にへそ出しスタイル――
カイルはそんな彼女にメロメロ、もはやその際の仕事の内容とかほとんどどうでもよかった。
「ねえカイル♥ 私ってカワイイ?」
もちろんカワイイ! 上目遣いにそう言われ、カイルはますますその気になっていた。
「嬉しい! カイルってとっても優しいんだね!」
いやあ~♪ そんなあ~♪ カイルは彼女にデレデレ、完全に心を奪われていた。
「それでね、カイル、実はお願いがあるんだけど、訊いてくれるかなぁ……?」
彼女はモジモジしながら訊いた、何だろう?
「カイルが持っているその剣……アーティファクトっていうの?
もしだったら私に貸してくれるかな……?」
この女何のつもりだ……と言いたいところだったがカイルはすでに彼女の言いなり――
「ねぇカイル……オ・ネ・ガ・イ♥」
さらに彼女の色っぽいしぐさに誘惑され、彼女の短いスカートが揺れ動いた――
それと同時にカイルの心が連動し、彼の心も揺れ動いていた……
何を躊躇うことなくすんなりとドラゴン・スレイヤーを差し出してしまった!
「ああ、いいぜ! 他でもないメロリンちゃんのお願いだもんな!
ほら! メロリンちゃんなら丁寧に扱ってくれるハズだしな!」
「わーい! ありがとうカイルー♪ カイル大好き♥」
俺も大好き♥ カイルは完全に出来上がっていた。
「ねえカイル……それならもっとお願い訊いてもらってもいいかな……?」
彼女は再びモジモジしつつ上目遣いでカイルを悩殺していた――
短いスカートと同時にカイルの心が揺れ動いていた……。
「もちろんだ、メロリンちゃんのためだったら俺、なんでもするぜ!」
その日の夜――エメローナは宿屋のテーブルの上でアーティファクトを眺めていた。
「天狗風を巻き起こしていたせいか、魔力はずいぶんと失われているわね。
といっても、力場を形成する代物としての立場だけはまだ維持しているのか……
確かに、それで人間たちが争ってまで手に入れようとするというのは――」
そう言いつつ、彼女は悩んでいた。
「でも、そんなにほしけりゃ自分で作ればいいじゃねえかよって思うのは私だけかしら?」
多分そうだと思います。するとそこへ――
「ん? あら、いたのねあんた――」
カイルはその様子をじっと見ていたのだった。
「何よ、そんなところで――」
エメローナはそう訊くとカイルは訊いた。
「いや、実はさ、折り入って相談があるんだが――」
相談? エメローナは訊いた。
「じ、実はさ、エメローナさんが持っているアーティファクトを貸してもらえないかと思ってさ――」
貸す? どうして? カイルはそう訊かれると悩んでいた。
「いや、あの――」
そこへエメローナは気が付いた。
「ん? あれ、あんた、ドラスレ持ってないのね?」
そう言われてカイルは焦りつつ言った。
「え? あ……ああ、ずっと持っていても仕方がないからな、部屋に置いてきたんだよ――」
間違っても本当のことは言えなかったカイル。
「それもそっか、しばらくはこの町に滞在するわけだし、不用意に持ち歩いていたって仕方がないもんね。」
エメローナはそう言うが、カイルは冷や汗をかいていた。
「ま、貸してやったっていいけどね、別に私だって何をするわけじゃないしさ、そもそも私んのじゃあないし。
それに、しばらく町に留まる以上はアーティファクトで何するということもないしさ、
だったらあんたの勉強のために渡しといてもいいかもしんないわね、何を勉強すんのかしらんけどさ。」
なんと、あっさりと――
だが、カイルの目的はもちろん……例の戦闘服の彼女――
「さっすがカイル! ちゃぁんと持ってきてくれたんだね!」
「もちろん! メロリンちゃんのためならこのぐらい、どうってことないぜ!」
そう、カイルはメロリンちゃんにアーティファクトを貢いでいたのだ!
「ありがと♪ それならもらっておくね♪ そしてお礼にイイコトしてア・ゲ・ル♥」
カイルは鼻の下を思いっきり伸ばしていた、
カイルの心はまたしても彼女の短いスカートと連動していた……。
カイルはメロリンちゃんを抱きしめていた……カイルは完全に彼女に夢中――
もはやカイルはメロリンちゃんに支配されている状態だった。
そして、そんなカイルに新たなる命令が――
「ねえカイル、あなたたちが持っているアーティファクトって他にもあるのよねぇ?
なら、それも私にくださらない?」
カイルの心は彼女の短いスカートと連動していた、だがそれは――
「ねえ、いいでしょ? カ・イ・ル♥」
彼女は短いスカートから生えている綺麗な脚、その膝が……カイルの下半身を――
「メロリンちゃぁん♥ もちろんだぁ♥
メロリンちゃんがほしいのなら俺、メロリンちゃんのためにアーティファクトをいくらでも貢いじゃう♥」
それにより、カイルの下心すらをも掌握してしまったのだった……。
その日の夜……
「なんだ? どうしたんだ?」
カイルは今度はフレアに迫っていた。
「アーティファクト? どうして急に?」
「いや、別に大したことじゃないんだけど、いったいどういうものなのかちゃんと見ておきたくってな――」
カイルに言われてフレアは頷いた。
「エメローナもお前に預けておいたって言ってたな、
まあいいだろう、私としても今はただただ持て余しているだけの代物だしな、
とりあえず全部お前に預けておくとするか」
よっしゃ! カイルは心の底から喜んでいた。
そしてその日の夜――カイルは宿屋を抜け出すと、そのままとある路地裏にて――
「うふふっ♪ ちゃぁんと持ってきてくれたのね、カ・イ・ル♥」
カイルはメロリンちゃんにアーティファクトをすべて差し出した!
「もちろんだ! メロリンちゃん! 俺はメロリンちゃんのためならなんでもするんだ!
メロリンちゃん……ああっ、俺のメロリンちゃん!」
すると彼女は――
「うふふっ、わかったわ♥ さあ、こっちにいらっしゃいな♥」
カイルをどこかへと誘っていた……。
その後、某所にて――
「お呼びでしょうか」
メロリアは何者かと話をし始めていた。
「今日もまた、アーティファクトを持ち帰ったそうね?」
「はい、ここに3つあります。
一昨日の剣と昨日の2つのアーティファクト、
そして本日の3つと併せて6つのアーティファクト、これですべてだそうです――」
すると、相手はニヤっとしつつ答えた。
「流石はメロリンちゃん、男をたぶらかし、
意のままに操りアーティファクトを奪うことなんて朝飯前ってわけね――」
「いえ、そんな――たまたまですよ、たまたま――」
「でも、その相手がそこいらの一介のハンターだなんて、申し訳ないことしたわね――」
「そんなことありません! カイルさん、結構イイ人ですよ♪
私、カイルさんの元にお嫁に行けって言われるんだったらそれでもいいかなー、なーんてね♥」
「へえ、気があるんだ?」
「んまあ……ゼロではないですね!」
「そう? なら、そいつをもっとこき使おうかしら? 異存はない?」
「ありません! 是非是非♪ 次はどんな指令ですか!?」
「ふぅ、まったく……あんたっていろんな意味ですごいわよね、
ほかのメンバと違ってえちぃ恰好も平気でこなすし、特にその短すぎるスカートとかさ……」
「うふふっ♪ もちろんです♪ この私めのことをどんどんとこき使ってくださいな、お姉様♥」
なんと、メロリアは何者かと結託してカイルたちのアーティファクトを奪っていたのだった……。
「ふふっ、ここまでは予定通りね♪ さて、本題はここからねぇ……」
アーティファクトを奪い取り、いったい何を企んで――
「ところで、短いスカートもいいもんですよ? 特にお姉様なんか似合うのではないですか? 可愛いですし!」
「なーに言ってんのよ、私にそんなのが似合うわけないでしょ――」
「そんなことありませんよ! 素材のいいお姉様ですから絶対に似合っているに決まっています!」
「えぇ!? 本気で言ってるの!?」
「もちろん本気です!」
……あのー。