ケルベロスという名のセキュリティが作動し、一向に襲い掛かってきた!
「マズイ! 避けろ!」
カルディアスが言うと、その場にいた者たちは散り散りに!
そして、ケルベロスは激しい突進で突き進むと、壁に勢いよくぶつかり、激しい音が鳴り響いた!
「冗談だろ!? マジかよあいつ!」
アルドラスはビビっていた。だが、そこへ――
「後方マシンガンだ! クソッ!」
ケルベロスの後ろには銃口が! さらに一行は攻撃を慌てて避けていた。
「抜かりはないということか、どうすればいいのじゃ――」
ララミィは体勢を低くして悩んでいた。
だが、このままではらちが明かない、反転攻勢――フェルメリアは立ち向かった!
「えいやあっ! とう!」
彼女の雷をまとった剣がケルベロスに襲い掛かる!
「行くわよ! 覚悟なさい!」
「覚悟なさい!」
さらにテレイズとシェリアも彼女に続く!
「援護するよ! おりゃああああ!」
さらにディルナが銃撃!
「よし! 怯んでるぞ! いけ!」
そこへアルドラスが畳みかけようとした次の瞬間――
「……ん!? おい! やばいぞ!」
カルディアスは気が付いた、口の中から銃口が! しかもそこから放たれたのは――
「高密度のエーテル・エネルギー……魔法によるレーザーか!」
ララミィは焦ってすぐさま魔法バリアを展開! が――
「なぬっ!?」
なんと、バリアを貫通してきた!
「あぶねえ!」
と、レーザーの魔の手からアルドラスが――
「おっ、お前!」
ララミィの目の前に立ちふさがった!
「ぐあああああ!」
アルドラスに被弾! マジか……
「ぐそっ、やりやがったなこいつ……」
えっ、無事なのか……?
「こんにゃろう! テメェ! 痛ぇじゃねえか!」
……そう言えばフェルドゥーナで支給されている宇宙服には熱耐性が強いものもあったそうな、
当然と言えば当然だが。しかし――
「くそっ! 硬ぇなこいつ! ダメージが全然入らねえ!」
アルドラスの攻撃は見事にはじき返されてしまった――。
「有効打は魔法だけか、銃もほとんど通用してないようだな……」
カルディアスは悩んでいた、さらに戦っている状況を見ていてどうするか悩んでいた。
このままではトリュオンの奪取も無理か、
トリュオンは祭壇の上にあったはずだが、そこにさらにカバーのようなもので覆われ、
取り出せないようになっていた、こいつを黙らせないと取り出すのは難しそうだ。
「くそっ、どうやら甘く見ていたようだな……。
全員、いったん退避だ! とりあえず、逃げるんだ!」
カルディアスは号令をかけた!
その声に反応し、いち早くフェルメリアが反応するとカルディアスの元に――
「くそっ、痛ぇぜ……」
アルドラスは足を引きずっていた、大丈夫か!?
「このぐらい、へでもねえぜ! 痛てててて……」
だが――
「あっ、しまった!」
なんと! ララミィがその場で転倒!
「ララミィ!」
テレイズとシェリアが慌てて彼女らの元へと駆け寄り――
「危ない!」
と、ディルナ、なんと再びレーザー光が!
「みなさん!」
そこへフェルメリアが飛び出しつつ魔法バリアを展開!
「おっ、おい! くそっ!」
精一杯ひきつけようとカルディアスが銃で応戦! その様子にディルナも発砲!
「このっ! バカヤロウ!」
そこへアルドラスも――
「こんにゃろう! 好き勝手させるかよ!」
と、ケルベロスに向かって突進! が――
「えっ……」
アルドラスは驚いていた、放たれたレーザーは――
「うわあああああ!」
なんと、飛び出した途端に爆散! 一行はすべて吹き飛ばされた!
「くっ、熱源を……ため込んで一気に……」
カルディアスは辛うじて意識を取り戻したが、周りの者たちは倒れていた……。
「くっ、このままではマズイな――」
ケルベロスは再びレーザー光を放出しようとララミィら3名に向かっていた、絶体絶命! が――
「はぁっ! たぁっ! やぁっ!」
なんと、そこに救いの手が! ケルベロスはレーザーを中断し、彼女の攻撃に怯んだ!
「ったく、こんなにか弱い女子たちに向かってそんなえげつない攻撃を仕掛けて来るだなんて、
見上げた根性のセキュリティ・システムね。」
そう、彼女はフィレイナ=シルグランディア、
この度の戦いで作った”シルグランディア・シャムシール”を引っ提げてセキュリティ・システムに挑んだのだった。
「言っとくけど、私の作ったコイツはあんたの装甲なんかどうってことないんだから――覚悟しなさいよね!」
フィレイナはケルベロスに剣を突き付けて言い放った。