何が起きたのかというと――
「シェリア! フェルメリア! くそっ! 何がいるんだ!」
フローナルは2人を助けるために追った!
「そこか!」
そこには1人の帝国兵と、後ろ手に結ばれ、さるぐつわもされているシェリアとフェルメリアが!
「んにゃろう、1人か……」
と、フローナルは剣を取り出すと――
「くっ……くそっ!」
帝国兵はそのままシェリアの腕をつかんで奥に!
「待てっ! くそっ!」
と、追おうとするその前に……
「フェルメリア! 大丈夫か!」
まずは彼女を助けたが、彼女は首を振った。
「私はいいから、早く彼女を助けてあげて!」
フローナルは頷いた。
「それなら大丈夫だ……この野郎!」
と、フローナルは帝国兵に襲い掛かった!
「ぐあっ! くそっ!」
帝国兵は吹っ飛ばされた! そしてそのまま一目散に逃げだした!
「くっ、逃がしたか、まあいい――」
と、フローナルは落ち着きつつ、シェリアの縄とさるぐつわを取ると――
「シェリア! 大丈夫か!?」
と、フローナルは訊くと、シェリアが――
「気を付けてください! フェルメリアさんが!」
えっ、フェルメリア!? すると――
「フローナルさん!」
と、後ろから彼女の声が――
「えっ!?」
と、フローナルは後ろを振り向くと、フェルメリアはあろうことか、フローナルに口づけを!
「ふぇ、フェルメリア……」
すると電源が復旧した工場内、そのままフローナルは崩れるように倒れた……。
その様をフェルメリアは舌なめずりをしつつ邪悪な笑みを浮かべていた――
「ウフフッ♥ あとでたっぷりと可愛がってア・ゲ・ル♥」
何が起こったのか、そう、それは――
「女神様!」
フェルメリアの前には次々と帝国兵たちが集まり……
「オスだけ私の部屋に運びなさい。小汚いメス豚共にはブタ箱がお似合いよね!」
そう……最初にフェルメリアがシェリアを縛ったのだった。
そこでシェリアが叫び声をあげると、自分もそこで待ち構えていた帝国兵にわざと縛られて茶番を演じたのだった――。
そして――
「う……ん……ここはどこだ……」
フローナルは気が付いた、そこは……なんだか広い部屋のようだ。
手足が動かない……さっきのフェルメリアのように縛られているようだが、
どうやら一枚板に磔にされているようだ――。
「あら♪ 気が付いたのね♪」
そこには目の前に、まるで女王様と言わんばかりの豪華な玉座のようなソファの上に足を組んで色っぽく鎮座しているフェルメリアの姿が!
しかも彼女の服装はさっきの服装よりもさらにはだけており、
2センチ弱の太さのリボンだけで隠すところを隠しているだけという、とんでもなくセクシーな装いだった――
やっぱり彼女は胸が大きい……これは絶景だ――
しかも下半身はとても短いスカートで、
足を組んでいるため中がよく見えてとてもそそる……何色だろう……そもそもどんなの履いているんだ……?
……って! 俺は何を考えているんだ! フローナルは振りほどいていた――
「久しぶり……だけど誰だったかしらぁん? ふろーなるって?
でも、あんたみたいなイケメンの顔だけは覚えているわ……フフッ、いいじゃない♥
このアタシに会いたくて会いたくてわざわざ来てくれるなんて嬉しいわぁん♥」
ど、どうなってるんだ……フローナルは首を振った。
「フェルメリア! 一体何がどうしたというんだ!? 一体、何を考えているんだ!」
「あらぁ♪ 見ればわかるでしょぉん♥
私は女神フェルリン様、あんたたちのようなオスというオスを幸せな生き物に変えることができる、
オス共なら誰でも憧れる女神フェルリン様よぉん♥
さあ、そこのオスも好きなだけ”女神フェルリン様”と呼んでね♥ うっふぅん♥」
なっ、何を言っているん……
「女神フェルリン様……どうしたって言うんだ女神フェルリン様……!
美しき、麗しき女神フェルリン様……
あなた様は……このようなお方じゃなかった……ハズ――」
どうしたんだフローナル!?
そもそも彼、なんか似たような展開が何度もあったような気がするが、
ここへ来てもう限界なのか……?
「アッハハハハハハハハ! アーッハハハハハハハハ!
嬉しい……とっても嬉しいじゃないのよ! イケメン様にまで”女神様”なんて呼ばれて!
あんたには特別なご褒美を上げないといけないわねえ!」
なっ、何がどうなっているんだ――
「なぁに、簡単な話だ。
女神フェルリン様は銀河連邦などよりも我々につくという賢明な判断を成されただけのことだ――」
この声はどこかで聞き覚えがある――そいつは現れた。
「お前――まさか!」
「おっと、流石は銀河連邦の連中、私のことを知っているとは感心するな。
そうとも、私こそがバルザンド帝国の将・エルゲリアスだ――」