フラウディアのためにラブリズの里に訪れたリファリウスたち、
そのうち、リファリウスは1人でルシルメアへと向かっていた。
歩いているうちに姿をリヴァストへと変えると、その姿のままルシルメアの街へと入っていった。
そして、とある施設へと向かっていた、そこはチュリンカ議員の事務所である。
「あっ、あなた様は確か、リヴァスト様!?
チュリンカ様よりお話は伺っております、さあどうぞ、チュリンカ様がお待ちでございます――」
そいつはそう言いながら、リヴァストをチュリンカの私室へと案内した。
「さあどうぞ、この中でお待ちください――」
そう言われると、リヴァストはその部屋の中へ入り、
椅子の上に座り込んだ――だが、その椅子からは何やら違和感が――
そう思って確認すると、その椅子がなんなのかすぐに判明した。
すると、チュリンカがいつの間にか部屋の入口におり、腕を組み壁に寄りかかりながらたたずんでいた。
「あら、ルシルメア独立のために帝国軍と交渉した男、噂には聞いていたけど――なかなかイイ男じゃない♪」
チュリンカはなんだか嬉しそうにそう言いつつ、リヴァストの目の前までやってきた。
部屋の扉は締まっており、鍵までかけられたことをリヴァストは見逃さなかった、これは――
リヴァストは話をした。
「すみませんね、本当はあなたの呼びかけにすぐに応じたかったのですが、生憎私もこれでも多忙な身でして。
ですが、こんなお綺麗な方の呼びかけだと知っていたら――すぐにでも来ればよかったですね。」
そう言われたチュリンカは上機嫌だった。
「まあリヴァストさんったら、お上手ですこと♥」
その時のチュリンカの立ち姿、
トップスはやや大きめの胸の谷間が見えるように開けたブラウスを着こなしており、
ボトムスは巻きスカートで、大胆にも綺麗な腿が時折チラッと見えてセクシーさを助長していた。
全体的に色っぽいお姉さんを演出している感じだった。
そんな彼女に対し、リヴァストは――
「いやいや、本当ですよ、こんなに素敵な人が女性議員をやられるなんて――
まさに美しすぎる女性議員ってところですかね?」
そう言われてチュリンカはさらに照れていた。
そして、話は本題に――
「それで、私にラブコールを何度も送られていらっしゃったようですが、どういったご用件ですか?」
すると、チュリンカは気を取り直して答えた。
「ええ、実は、私が通そうと思っている法案について、あなたにご協力いただきたくてお呼びしたのですわ――」
なるほど、リヴァストはそう思いながら訊いた。
「協力ですか。どのようなことをすればいいのでしょうか?」
するとその時、なんと、チュリンカは大胆にもリヴァストの身体を押し倒し、そのまま押し迫った!
そう、椅子はフェイク、実はベッドの上に座らされていたリヴァストだった!
「ウフフフフ――話は簡単よ、アンタはこのままアタシの言うことを聞き続ければいいのよ。
さぁ、ほぉら♪ 私の言うことがすぐにでも聞きたくなってきたでしょぉん♥」
……彼女は身体を、豊満なバストをリヴァストに密着、さらに彼女のいい香りが漂っていた――。
「ウフフフフ――でもいいわねぇ、こんなにイイ男が次のターゲットだなんて――
嬉しいわ……私のすべてをたぁっぷりと教えてあげるわぁん♥」
チュリンカはそのままリヴァストを悩殺、彼を自らの虜にし、自らの色香を感じさせ、
自らの下僕として使うことになった――ハズだった。
しかし――
「うーん、気持ちいい――幸せ――」
リヴァストとチュリンカはそのまま乱れることなく、フラウディアの時同様、
チュリンカがリヴァストの胸の上で嬉しそうに頭をなでられているだけの状態に落ち着いていた。
「こんなにカワイイ女性議員がいるとはね。
さっきの魔女の様相とは裏腹に純真な乙女そのものだね。」
すると、その言葉が耳に入ったチュリンカ、意識を取り戻すと、慌てて起き上がった。
「やあ、気分はどうかな? 私はとても心地いいよ、なんたってラミア族の女性と夜を共にするだなんて滅多にないことだ。
彼女らはプライドが高い、本来なら夢魔のごとく、所謂”怪しからん夢”を見させて間接的に自分を感じさせるところなのに、
自分の身体に男が触れさせるだなんていう場合、だいたいは相手が自分が認めたお気に入りの男だったか、
もしくはのっぴきならない事情のいずれかしかないからね。」
と、どういうわけか、リヴァストは得意げで余裕の表情だった。
それもそのハズ、何故だかわからないけれども、この男には自分の能力が効いていない!?
というか、ラミア族であることが知られている!? 何故!?
「恐らく、後者ののっぴきならない事情だと思うんだけど、
言ってもキミは、フラウディアのように男と寝ることまでは迫られているようではなさそうにも見える。
ということはつまり……私がキミのお眼鏡にかなった存在だってことかな! なんて光栄なんだ、とっても嬉しいよ!」
フラウディア!? なんでこの男が知っているのだろうか、彼女は焦った。
「そ、そう、その女が何なのかは知らないけれども――」
なんとか取り繕うとしたチュリンカは、再びリヴァストを誘惑し、迫ってきた――
「ええ、そうよ、私はラミア族、そしてあなたは私のお気に入り♥
ほぉらぁ♪ そーゆーコトだからぁ、思いっきりこの私で楽しみなさぁい♥」
それに対し、リヴァストは――
「はーい♪ そうと決まったらさっそく――」
そう言いつつ、なんと、彼女をすり抜けてベッドから脱出、テーブルの上にいきなりお茶の道具を並べていた。
「お茶しようよ♪」
その時なんと、彼女はそいつからとんでもない光景を見せられた!
「まっ、まさか、あなた、まさか!?」
それに対し、リヴァストは一言。
「そう、そのまさかだね。」