エンドレス・ロード ~ティル・ジ・エンド・オブ・ザ・ワールド~

悠かなる旅路・精霊の舞 第5部 女神の輪舞曲 第8章 魔女の戯曲

第138節 破滅の灯

 ある日のこと、ガリアスはプリシラを呼んでいた。 どこへ行ったのだろうか、あちこち探してはいるが――
「うふふっ、レムレス♥ 楽しい?」
「はぁはぁ、素晴らしい、美しい、女神プリシラ様―― この世で……美しい……麗しい……最高……欲しい……もっと欲しい……」
 2人はベッドの上で――
「女神プリシラ様がもっと欲しいんでしょ♪」
「欲しい……もっと欲しい……女神プリシラ様……もっと欲しい……」
 レムレスは彼女の身体に自主規制なことをして――
「欲しい……もっと欲しい……女神プリシラ様……ください……もっとください……」
「あぁん♥ レムレスったら最高♥ あなたって本当に素晴らしいわ♪  そんなあなたにご褒美をあげちゃうわ♥ さあ、あなたの好きなことをなさいな♥」
「ふぁい…… この世で最も美しくて麗しくて最高にセクシーで魅惑のパーフェクト・ボディな女神プリシラ様…… この世で最も美しくて麗しくて最高にセクシーで魅惑のパーフェクト・ボディをいただきます……」
「いやぁん♪ レムレスのエッチ♥ ヘンタイ♥」
 その時、その部屋へガリアスが入ってくると彼は驚いていた。 それに対してレムレスは慌てて布団の中にもぐり、プリシラは恥ずかしそうに自分の身体をタオルケットで包んでいた。
 その様子に慌ててガリアスも部屋を飛び出していった。

 ガリアスの執務室、プリシラはモジモジしながら恥ずかしそうにやってきた。
「あっ、あの……ガリアス様……」
 ガリアスは何食わぬ顔で言った。
「なんだ、どうかしたか? 用は済んだのか?」
 いや、その――さっきのは……プリシラはなんとか説明しようとしていた。
「あれはその――」
 だが――
「用はあるが別に急ぎではない。 それに私はお前とヤツとの仲についてどうこう言うつもりもない。 それこそ、お前は自分の支配する世界を作った後のことを考えてヤツとの子供でも作ればそれでいいだろう」
 へっ……そう言われてさらに顔が真っ赤になったプリシラ。
「妖魔の女は”行為”によって力を蓄えると聞く。 それでヤツがお前のお気に入りであるというのなら、それはそれでちょうどよかったのではないか?」
 たとえリファリウスことレムレスと取り込んだとしてもレムレスはプリシラのお気に入りであることには変わりない。
「私個人の希望はただお前に、リファリウス……いや、レムレスをしつけておいてもらえればそれで充分だということだ。 それでちょうど試してみたいことがあってお前を呼ぼうとしていただけだ」
 ガリアスは話を続けた。
「バルナルトとディグラットを再び侵略する」

 プリシラの色香にかかった下僕たちの手によってバルナルトとディグラットは再び攻撃を受けることとなった。 その事態をすぐさまクラウディアス連合軍は察知したが、プリシラの色香にかかっているだけあってとても強力。 特にプリシラはレムレスと愛を育んでいる状況により妖術の威力が強まっており、 対抗勢力はなすすべもなく侵入を許し、ついには一部地域の支配権を握らせてしまった。
「この世で最も美しくて麗しくて最高にセクシーで魅惑のパーフェクト・ボディな女神プリシラ様!  この私にこの世で最も美しくて麗しくて最高にセクシーで魅惑のパーフェクト・ボディな女神プリシラ様の この世で最も美しくて麗しくて最高にセクシーで魅惑のパーフェクト・ボディをください!」
 前にもみたような聞いたような……いや、あの時よりももっとひどい、やはりプリシラの従順なる下僕であるからこそか……
「うふふっ、よく言えたわねぇ、偉いわぁ。 そんな素敵なレムレスにご褒美を上げるわ、さあ――あなたの好きなことをなさいな……うっふぅん♥」
「ふぁい! 仰せのままに!  これよりヘンタイ・レムレスはこの世で最も美しくて麗しくて最高にセクシーで魅惑のパーフェクト・ボディな女神プリシラ様の、 この世で最も美しくて麗しくて最高にセクシーで魅惑のパーフェクト・ボディをいただきまぁす!」
 レムレスは再びこの世で最も美しくて麗しくて最高にセクシーで魅惑のパーフェクト・ボディな女神プリシラ様の身体に自主規制なことをした――
「あぁん♥ レムレス――あなたって最っ高♥ 今日も私をオンナにして♥ もう好きなだけヤっていいわ♥」
 レムレスめ、お前――

 そして当然のごとく、そういった状況であることはクラウディアス連合軍にも知れ渡っていた。
「なあ、この作戦ってどうなんだ? 本当に合ってたんか?  バルナルトどころかディグラットまでやられてるじゃねーか。 だんだん悪い方向へと転がって行くようにしか見えないんだけどなぁ……」
 ヒュウガがぶつぶつ言ってた。 いや、失敗じゃないのか、プリシラは魔女としての本性をあらわにし、リファリウスはレムレスとなり、敵となってしまったのだから。
 さて、クラウディアス連合軍の次なる一手は? 果たして、彼らに託された運命は?