闇ネシェラによってせいぜい”邪悪なる者”を”わからせ”るのが限界、斃すまでには至らないだろう……
そもそも闇の深い存在なのだから世界の闇の権化を斃すことはできないハズだ。
しかし、足止めにはなる――一行は山頂の洞窟の中へとやってきた。
そこには――
「なんだこれは!? 闇のゲート!?」
その場には闇の世界に飛び込んだのと似たようなものがあった。
「これがグローナシア期とリンクしているものだ。
見たところ細工がなされているようだ、過去にクライアスを送り込んでなんやかんやするようなもの――
恐らく、そういった類のものだと思われるが――」
フレアはそう言うとさらに続けた。
「実は過去に似たようなものを一度だけ見たことがある。
あれはローアでのことだったか……時代を超えるというよりは空間を超えるための代物だったと記憶しているが――」
バルファースは頷いた。
「だから俺たちはこの闇の世界に飛び込んできた、空間を超えて来たってわけだな」
確かにその通りだ。
「でも、どうやってこれを打ち破るんだ?」
カイルはそう訊いた、すると――
「これを使って!」
ネシェラは”アヴァリスティ・ミスティック”と”アヴァリスティ・ディバイド”を取り出した、
後者は誘惑のライフル銃である。
「エンプレス・アヴァリスの闇がその闇のゲートの闇を受け止めつつそして破壊するハズよ。
そして――私はここでお別れね、××××ばっかしててアレだけど、アンタたちといれてちょっとだけ楽しかったわね。」
ネシェラはなんとも素直な気持ちだった。
「ほらほら、さあ早く!」
ネシェラに急かされた一行、それぞれ頷くと、決心した。
「パティ、銃はあなたに任せる」
「わかった! 任せて!」
そして……2人は思いを込めてゲートを叩き割った! すると――
「な、なんだ!?」
カイルたちは驚いた! なんだか急に世界がゆがんでいく! すべてが遥か彼方に放り出されそうに――
「始まったわね、リンクが切れたことによる歴史の改変……
この時代はないものとなる、だから……これで本当にさようならね。」
ネシェラだけその場に留まっており、なんだか物寂しそうな表情でたたずんでいた。
するとそこに――
「ネシェラ!」
クローザルがその場に降り立った!
「な、なんなのよあんた! 早く行きなさい!
この時代はなくなるの、留まったらあんたの存在だって消えてしまうでしょ!」
だが、クローザルは言い返した。
「女王様の命令には背くことにはなりますが、それでも私は女王様の隷……
女王ネシェラ様と一緒にいられるのなら本望でございます。
それに――グローナシアでの私はそもそもいないハズの存在ですからいつ消えようが大した違いはありません。
だから――」
するとネシェラはクローザルの胸の中に――
「もう♥ 仕方がない人ねぇ♥ 女王様に背いたんだから後でたぁっぷりとオシオキが必要ね♥」
「なんでもしますよ、我が妻、ネシェラの頼みとあらばね――」
2人はそのまま愛し合いながら消えていった……。
精霊界――一行はその地へと戻っていた。
「あれ!? 戻りはクロノリアに行くんじゃなかったっけ?」
ザードはそう言った、他の者はあまり覚えていなかった、他に覚えているのはフレアぐらいだが。
「恐らく帰ってきたのではなく、入る前に戻されたという理解なのだろう。
以前の私は自分の意志で戻ったからクロノリア飛ばされたのだが今回は恐らくそうではない」
とはいえ、とりあえず戻ってこれたのだから良しとするか。
そして、その場にエメローナが現れた。
「あら、戻ってきたわね? 結構時間かかったんじゃない?」
まあ……エンプレス・アヴァリスティの異様な欲望が大半の理由なのだが。
「確かにリンクが切れたことを確認したわよ。
それと、やっぱり”ユグドラ”の中に”邪悪なる思念”が紛れ込んでいるわね。
これがこの時代とを結んでいたリンクの元なのかもしれないわね。」
とはいえ、”ユグドラ”の中に潜んで来ようと未来時代のゲートのほうを破壊してきたのだ、
これでとりあえず変に歴史改変をされることはあるまい。
「だが……再びやつが歴史を捻じ曲げようとする可能性も無きにしも非ずだ。
予断は許さない、だからエメローナ――」
フレアはそう訊くとエメローナは頷いた。
「もちろんよ、あいつを封印するための牢獄は現在進行形で開発中よ。」
それに対してバルファースが言った。
「流石だな、高性能な妻を持って俺はつくづく幸せ者だ。
そんな妻にはきちんとご褒美をくれてやんねえといけねえな」
「まあ♥ あなたったら♥ もう……仕方がない人ねぇ♥」
勝手にやっとれ。