フレアとエメローナはカイルとバルファースと合流した。
「おう、相変わらずいい眺めじゃねえか、さっきと比べて妙に色っぽいじゃねえか?」
バルファースはエメローナにそう言い寄ってきた、エメローナは悩んでいた、
これはどう捉えるべきかと――
「これに関しては平常運転だと思うけどな――」
フレアはエメローナにそっとそう言ったが当のエメローナは――
「さっきよりってなによ?」
バルファースに訊き返した。
「言葉の通りだ、例えていうなれば、男共にちやほやされて意識している女って感じだな」
マジかよっ!? エメローナは焦っていた。
「ん? どうした? なんかリアクションが薄いな――」
なんだよ、揶揄ってんのかよ、カイルはそう訊いた。
「いやいや、エメローナさんに限ってそんなことは――」
フレアが言った。
「それが残念ながら当たらずしも遠からずというやつだ」
なんだって!? それには全員が驚いていた。
そこで女性陣も集まってきて、一同は精霊界でエメローナの身に起きたことについて聞いた。
「確かにエメローナさんはセクシーだよなぁ……」
カイルは腕を組んでそう言った、お前まで言うな……エメローナはもんくありげにそう言い返した。
「でも、意識しているっていうのとは違うだろう?」
フレアはそう言うが、バルファースは首を振った。
「そうかな、俺はむしろ意識しているように見えるけどな。
それこそ気が付かないか? いつ着替えたのかわからんが……」
え、何か違う……? フレアは首をかしげているが、クローザルが嬉しそうに言った。
「スカート丈が滅茶苦茶短いんですよ!
しかも普通だったら正面から見ても絶対に中が見えてもおかしくないほど短いんですよ!
しかしそれが見えないのはまさにシルグランディアだからですよね! そのあたりは流石に徹底されているのですよ!
いいなぁ……いい眺めだなぁ……」
クローザルはエメローナの脚に見惚れていた……。それに対してフレアが驚いていた。
「そうなのか……? エメローナ、どうしたんだ!?」
エメローナは首を振った。
「私だってどういうことなのかわからないわよ! だいたい私ゃそんな女じゃないし!
そもそも流石にそんなに短いもの履いてるわけないでしょ!」
履いてるじゃないか……カイルもまた彼女の姿に見惚れていた。
しかもスカートだけではなく――
「お姉様! とってもセクシーです! もう、男心を奪いに行ってますよね! 流石です!」
と、メロリアが絶賛――そう、下半身だけでなく上半身もセクシーだった。
その見た目はメロリア以上の露出であり、肩も胸元もへそも露出したなかなかセクシーな見た目である。
「な、何言ってんのよ! だから私ゃそんな女じゃないって言ってんでしょ!
この格好はこれまでのコーデのただの延長よ! ちょっとやってみただけ!」
どういう理屈だよ。
「ったく! これからウロボロス斃すってのになんでこんな話……
それよりも大事な話があるから聞いてもらえるかしら!?」
まだいろいろとあるのか……とりあえず一同頷くが、
男性陣はむしろ彼女のその服装のせいで話が半分以上入ってこない。
「そんなわけで、支度したら早速出発するわよ! わかった!?」
ということで、旅はまだまだ続きそうだ。
エターニスではあんまりマトモな支度ができないな……カイルたちは悩んでいた。
「なんだ? どうしたんだ?」
バルファースが不思議そうに言っていた、何かあったのだろうか、そう思いつつカイルも反応した。
すると、フレアがこちらを手招きをしているようだ。
「どうかしたのか?」
カイルはそう訊くとフレアは「しーっ!」と言って2人に注意を促しつつ、指していた。
どうしたんだろうか、2人は疑問に思いつつ彼女がさす方向を見ると、
そこではワンルームの建物の中でエメローナが姿見を見ながらなにやらしているようだった。
が、その光景……どう考えても異常な光景だった。
「ウフッ♪ どぉかしら♪ アタシってイイ女でしょ♥ ウフッ♥」
なんと、エメローナは先ほどの恰好で姿見に向かってセクシーポーズを決めており、
自分に酔いしれているようだ……。
「ああ、そうねえ……せっかくだし、もうちょっと強調したほうがいいわよねぇ――」
彼女はブツブツと言っていた、強調って何を――そう思いきや、なんと――
「ウフフッ♪ これでよし♪」
なんと、ご自慢の大きな胸を強調していた! そして――
「ねぇん♥ そこのボ・ウ・ヤ♥
このアタシがアンタのことをたぁーっぷりと可愛がってア・ゲ・ル♥ うっふぅん♥」
鏡に向かって誘惑していた――
「アンタをこの世で一番幸せな生き物にしてア・ゲ・ル♥ ウッフフフフ♥」
なんだか嬉しそうな感じに誘惑していた――
「ねぇそこのア・ナ・タ♥ アタシと素敵な夜を過ごしましょ♥」
さらに少しポーズを変えて誘惑していた――
「私以外のものをすべて忘れさせてア・ゲ・ル♥」
なんとも際どいポーズで誘惑していた――
「こいつはいい眺めじゃねえか……なあ、カイル――」
鼻と口元を拭ってそう言ったバルファースだが、カイルは――
「エメローナさぁん♥ お願いしまぁす♥
俺はもうエメローナさんのことしか見えませぇん♥
俺のことをたぁーっぷりと可愛がってくださぁい♥
この世で一番幸せな生き物になりたいでぇーす♥ デヘヘヘヘ……」
悩殺されていた、だらしない顔で嬉しそうに……。
フレアは頭を抱えつつ、2人をその場から引きはがしていた。
「もはや一刻の猶予もない状態だな、早めにすべきことをこなさねば――」
バルファースは頷くが、カイルは――
「エメローナさぁん♥ エメローナさんのためだったらなんでもしますからなんでも言ってくださぁい♥ デヘヘ――」
未だに魅了されていた、これは――
「メロリアにチクるのも手だが一度はやってみたかった――」
フレアの平手打ち! カイルは勢いよくぶっ飛んだ!
「痛ぇっ! なっ、なんだよ!」
我に返ったようだ。
「何とはなんだ? さっさと行くぞ――」
「いつまでもんなところで寝てんじゃねえよ、妙なやつだな――」
フレアとバルファースは何食わぬ顔でそう言うとその場から去った。
「え!? ええ!? ちょっと!?」
カイルは困惑していた。
「そんなところでなに寝てんのよ?」
今度は何食わぬ顔でエメローナが現れた。
「えっ!? いや、その――」
服装はそのままの彼女の大きな胸……ただでさえデカいものが強調されているがゆえにいやでもこの絶景が目に付く……
ムラムラ……否、これはヤバい! カイルは慌てて目をそらしていた。
「べ、別に……転んだだけだよ――」
そう答えたカイルに対してエメローナは呆れていた。
「やれやれ、あんたってば相当暇なのね。いいから言ってないでさっさと行くわよ。」
え、いや、あの――だが、次の一言にカイルは背筋が凍ることになる……。
「ねえ、あんたさ、私の支度、覗いたりしていないわよねぇ?」
え、いや、それは――しどろもどろなカイル、どうしたもんだか悩んでいたが――
「その態度は覗いていたとみなすわよ?」
詰んだ……逃げも隠れもできない!
「ご、ごめんなさい! そんなつもりじゃなかったんだ!」
カイルは平謝り、その場で土下座をしていた……が、彼女は――
「別に謝んなくたっていいわよ、ただの確認でしかないからね。」
と、ただ一言……えっ、そうなの……ってか、それだけ? すると――
「えっ……!? エメローナさん……!?」
なんと、彼女はスカートの丈をさらに短くしていた! もはやギリギリのラインといった感じだ!
さらに胸元を強調し始めると、完全に”ボウヤ”を可愛がる気満々なぐらいお色気ムンムンな御姿に!
「言ったでしょ? やるんならとことんやってみるってさ。
これでも女やっているからね、だったら今度はこういうのもいいかなって考えただけよ。」
と、何故か冷静を装っている彼女に対し、カイルは――
「そ、そうですか……いや、あの、その――に、似合っていると思います――」
と、彼女に目を背けながらただ一言そう言ってその場から逃げように去っていった。残されたエメローナは――
「あら、そう……似合っているのね……ウフフッ♥」
無茶苦茶嬉しそうな様相でなんだか悦に浸っていた。
すると彼女、先ほどの部屋に戻ると別の靴に履き替えていた、ヒールサンダルだ。
そして、腰の括れをクネクネと強調したようなセクシーな歩き方で色気を振りまいていた。
「ウフフッ♥ 可愛いボウヤねぇん♥
アタシのことを眺めていたければずーっと眺めていればいいのにぃ♥
それなのに目を背けちゃってぇ♥ 可愛いわねぇん♥ ウフフッ♥」
もはや完全にその気になっているエメローナ、彼女は性に目覚めてしまったようだった……。
さらに性に目覚めたその女はそのセクシーな装いでさらに色気を振りまいて歩いていた、
一体彼女はどうしてしまったのだろう……