運命の黄昏 ~エンド・オブ・フェルドゥーナ~

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 その空間は――
「なんだここは? どこかで見た覚えが――」
 ロイドは周りを見て驚いていた。
「なんなんだここは? 一体どうなっているのだ!?」
 カルディアスはその光景に驚いていた。 そこは、明らかに古き良き王国時代の都である。
「これも記憶の世界!? つまり――この世界にはかつてこんな光景もあったってことだよな?」
 アルドラスはそう訊いた、だが――
「いや、何かおかしいぞ!? 都の中央に行くほどなんとも言えぬような力の本流を感じるぞ!」
 ララミィはそう言った、違和感だらけということか。それについてロイドは言う。
「ああ、それにこの都はもっと平坦な地形の上にあったハズ、 なのにここは傾斜地に都が作られている……いろいろと妙なところだらけだ」
 確かに都の恐らく中央当たりほど高い土地になっており、反対に町の外側ほど低い土地、 つまりは三角錐状の土地の上にこの都が置いてあるような感じなのである。
 するとそこに――
「何してんのよ?」
 ……行きかう人々が流れている中、1人の女性がこちらに向かってそう話しかけてきた。 だが、その女性は明らかに――
「えっ!? フィレイナさん!?」
 フェルメリアはそう訊いた、フィレイナ――何故ここに!?
「は? フィレイナ? 残念だけど、私そういう名前じゃないのよね、人違いじゃない?  それにしても、美男美女そろって一体どうしたっていうのよ?」
 え、違うのか――。そんな彼女にロイドが話しかけた。
「ネシェラ! ライアがどこ行ったか知らないか!?」
 彼女はそう言われて反応した。
「ライア? ……って、そう言うあんた、よく見たらお兄様じゃないのよ、知らない間にずいぶんと見違えたわね。 ライアだったら城にいるんじゃない? 私も城に用事があんのよ、ついでだから一緒に行きましょう。」
 と、彼女は都の中央の高いほうに向かって歩き出した。
「ど……どういうことですか? ライアさんの記憶とかですか? 彼女がそのネシェラさん?」
 あのフィレイナにそっくりだった。それに対してロイドは答えた。
「ここは恐らく精霊界の記憶なのだろう。 しかし、ひとくちに精霊界といっても実際にはとてつもなく広く、 人間界に比べ約10倍とも100倍とも言われるぐらいの広さがあるんだ――」
 そんなに!? 他の者は驚いていた。ロイドは続けた。
「しかし、ここは精霊界の中央部といってもいいだろう、そういう場所に該当するところだ。 実際、町の中央から感じている力があると思うが、それはユグドラの生命の流れの本流部分からのもの―― 世界はユグドラの存在があって初めて成立し得るゆえに多くの精霊たちがこの中央部で集まって世界を管理している――」
 それだけ大事なところということか。
「だが、どうやらライアは一足先にこの精霊界――いや、ユグドラの場所を特定していたようだ。 彼女は俺よりも長く精霊界にいたからな、ユグドラのある精霊界の記憶をたどって既にやってきているようだ。 現に――この都の街並み――俺やライア、そしてネシェラが生まれ出たあの時代のあの都にそっくりだ」
 つまり――この空間の姿はまさにライアの意識を反映したものということだろうか。
「精霊界ということは――精神世界の空間により近しい空間だから入っている人の深層心理が強く反映されているということですか?」
 フェルメリアはそう訊くとロイドは頷いた。
「8割方、正解だな。 完全解答は精神世界の空間により近しい空間と同化しているライアの深層心理が強く反映されているということだな」
 同化!? シェリアは訊いた。
「確かに、ここに入っている人の深層心理が強く反映されるということなら私らの意識も反映されてしかるべきですからね、 そうでないところを見ると――でも、そうなると、ライアさんは……アグメイアさんは――」
 ロイドは頷いた。
「彼女は心配ない。今、ネシェラが言ったろ? 城にいるってな。 城はこの町の中央にある、つまり――」
 なるほど、要は彼女はユグドラを特定していたということか。

 城へと入った一行、するとそこには――
「アーカネル城だ、俺はこの風景をよく知っている――」
 ロイドはなんだか懐かしそうにしていた。
「そうなのか! お主が過ごしていた時代はこんな風景だったとは!  わらわが暮らしていたエルクザートにもみえるこの光景―― なんとも親近感が沸くようじゃ!」
 ララミィは嬉しそうにそう言った。
「私が考えていた外の世界の光景はこんな世界を想像していたんですよ!」
 シェリアはそう言ってなんだか感動しているようだった、 それで自分に泣きついてきたというわけか、ロイドは悩んでいた。
「ふむ、これは……フェルドゥーナでこれを再現しようとなると非常に難しい世界だろうな――」
 カルディアスはなんとも嬉しそうにその光景を見ていた。 するとそこへ――
「おや? こんなところでみなさんどうかしたんですか?」
 誰かが話しかけてきた、するとそれに対して先ほどのネシェラが言った。
「久しぶりだからちょっと感動していただけよ、ね、お兄様♪」
 お兄様!? それを聞いてそいつは酷く驚いていた。
「えっ……お兄様ってことは――まさか、ロイドか!?」
 それに対し、ロイドはそいつを二度見三度見していた、 そいつはまさに騎士のような姿をしている――
「アレス! アレスじゃねーか!」
「ロイド! 本当にロイドなのか! 見違えたよ! 元気そうで何よりだ!」
 お互いに右腕をがっちりとつかんでいた。