ロイドたちは苦戦していた、それもそのハズ――
「ちっ、いつの間にか魔物だらけになってるじゃねえか――」
ということである、聖堂騎士団は早めに殲滅したが、その後に魔物の群れが押し寄せていたのである。
「アレス! 一旦退け! ここは俺が食い止める!」
ロイドはそう言うが、アレスは――
「何を言っているんだ! ロイド、お前が引かなければ俺だってこの場に!」
すると、ディアスが前に出た。
「ここは私に任せるのだ! お前たちは戻るのだ!」
2人は驚いた。するとそこへ――
「うおおおお!」
「グランド・インパクト!」
もはや重戦車かと言わんばかりの勢いで大きなガタイのゼクスとルイスがその場まで突進してきた。
「アレス! ロイド! ここは我々に任せるのだ! お前たちは町のほうを頼む!」
「さあ、お前たちは早く行け!」
そう言われ、リアントスが声をかけた。
「ここばかりに執着している暇はなさそうだ、いくぞ――」
アレスとロイド、そしてディライドとリアントスは町のほうへと戻って行った。
「この先へは一歩たりとも通さぬ!」
ゼクスは門前で仁王立ちをし、その行く手を阻んでいた。
「流星の騎士団に任せれば万事解決だけどな!」
ルイスもその場で堂々と構えていた。
「クレメンティルとの全面対決か――
まさかこのようなことが起こりえるとは……いいだろう、貴様らの化けの皮を剥いでやろう!
アーカネル騎士の誇りにかけて!」
ディアスは奮起していた。
ライアたちは町の中を駆け巡っていた、すると――
「あれは魔物!」
そう、町の中まで魔物が入り込んでいたのである。
「魔物を退ける装置が働いているハズなのに!」
レオーナはそう言うとライアが言った。
「単に魔物を退けると言っても実際には遠ざける効果でしかないそうよ。
つまり、手引きかなんかして接近してくる魔物とかは対象外――」
ということは、やはり何者かの陰謀!? レオーナはそう訊くとライアは頷いた。
「もう少し”踏み絵”をすべき対象を広げたほうがよかったみたいね……」
しかし、レオーナは言った。
「クレメンティル信者とは関係なく、クリストファーとつながっているやつがいるのかも!」
そう言われてライアは気が付いた。
「それよ! つながっているとしたら誰かしら!?」
するとそこへネシェラが現れた。
「そいつの目星は既についているわ、
クリストファーの情報を洗い出せば次から次へと怪しいやつが出てくる――
紙の情報だけでなく、当時の関係者をあたればね――」
アムレイナはシャオリンとアルクレアと共にとある場所へとやってきた、
ロードアンの屋敷である。
「アムレイナ様! いったいこれは――」
ロードアンは慌ててそう訊くと、
「ロードアン! 誰とつながっているの!?」
シャオリンは剣を引き出して脅すようにそう訊いた。
「ななっ!? ……いや、まさか――シャオリン=ウェラシェンド……!?」
アムレイナは訊いた。
「教えてください、私たちは真実が知りたいのです。
ここまで来て、まだアーカネルで悪事を働こうという不届き者がいるのです。
貴方であれば心当たりがあるのではないのでしょうか、レイランド=クアンドル……」
そう言われ、ロードアンは眼帯を外した……
「ウッソー!? 本当にレイランドさん!?」
アルクレアは驚いた。
「すべてはお見通しということですか――」
アレスたちはストリートに出てくると、そこにとんでもない光景が――
「けっ、出やがったな――」
ロイドはそう言いつつ、その魔物のほうへと突進していった。
「なんだあの大きな魔物は!」
アレスは驚いているとリアントスが答えた。
「なるほどな、デカイガタイに額の大きな2本の角、そしてあのたてがみ……まさに巨獣ベヒーモスってわけか――」
なんだって!? アレスはそいつの存在を見て改めて驚いていた。
「あれがベヒーモスなのか……」
だが、ディライトは――
「ふっ、連中は本気のようだな……そう来なくっちゃ面白くねえ……だったら正面から全力でぶっ飛ばしてやるぜ!」
と、彼もまた大きな剣を振りかぶってベヒーモスに挑んでいった!
「だそうだ。アレス、正面の守りは任せた。俺らはとにかく攻め続けるから後は頼むぜ――」
そう言いつつ、彼もまたボウガンを構えて突撃していった――。
「そうだな、どんな相手だろうとやるしかないか!」
アレスは盾を構えてベヒーモスへと突進していった。